大阪府感染症情報センター ものしり講座(10)


夏かぜにご用心!

 「風邪」という病気は一年中みられ、誰しも年に2〜3回は経験しますが、ほとんどがウイルスによるものと考えられ、原因となるウイルスは200種類にも上ります。夏のかぜの原因は冬のかぜと異なり、エンテロウイルスやアデノウイルスなどがおもな原因となります。夏のかぜは発熱のほかにのどの痛み、胃腸炎症状、目の充血、発疹などさまざまな症状がみられるのが特徴です。

 アデノウイルスによる夏かぜでよくみられる症状は咽頭結膜熱(プール熱)で、発熱、のどの痛み、結膜炎などがみられます。アデノウイルス感染症では、まれに重症肺炎を起こすこともあり注意が必要です。またエンテロウイルスではヘルパンギーナや手足口病といった病気が代表的です。ヘルパンギーナは高熱が出て、のどに水疱ができ痛みます。手足口病は手、足、口の中に水疱ができる病気ですが、エンテロウイルス71が原因になるとまれに脳炎を起こすことがあります。「夏かぜ」はほとんどが5歳以下の小児がかかる病気です。

 エンテロウイルスやアデノウイルスの特効薬はありませんので、熱のあるときは体を適度に冷やす、こまめに水分を補給するなどが必要です。またエンテロウイルスに感染すると、無菌性髄膜炎を併発することがありますので、その場合は医療機関へ受診して適切な治療を受けることが大切です。発病者の糞便中やのどの粘膜にはウイルスが存在していますので、感染予防には手洗いやうがいをすることが大切です。これらの病気に一度かかると免疫ができますが、同じ病気でも違う型のウイルスが流行すると何度も感染・発病することもありますので、少なくとも小学校低学年までは注意することが必要です。

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