大阪府感染症情報センター ものしり講座(14)


結核は過去の病気でもお年寄りだけの病気でもありません

 最近、病院や学習塾での結核集団感染や薬の効かない結核がニュースになっています。しかし、一般の「結核」に関するイメージは「昔の病気」や「お年寄りの病気」ではないでしょうか?

 @結核は本当に昔の病気?

 日本の結核患者発生数はこの7年間少しずつ減少していますが、それでも欧米諸国の約4倍の患者発生率で、世界的に見て結核中蔓延国と言われています。また、結核は大都市に多く発生し、大阪府は全国一結核患者数の多い地域で府市あわせて毎年約3000人が結核を発症しています。大阪府では結核はまだまだ現在の病気と言えます。

 A結核はお年寄りの病気?

 全国の統計では結核患者さんの半分が70歳以上の高齢者ですが、大阪府では60%が70歳未満です。大阪では結核はお年寄りの病気ではありません。また、グラフに示すように、25〜39歳と50歳代の働き盛りの年代でも多くの患者さんが見られます。結核の統計では、働き盛りの結核患者さんの30%では、発症してから結核と診断されるまでに3ヶ月以上かかっています。結核は患者さんが咳や会話をしている時に排出する痰の飛沫から感染しますので、働き盛りで社会的活動の盛んな患者さんの発見が遅れると周りの人に結核を感染させてしまうことになります。


 このように、結核は現在でもあらゆる世代にとって身近な問題です。では、結核は怖い病気なのでしょうか?普通の結核であれば、半年間薬をきちんと飲めば治ります。最近、薬の効かない結核(多剤耐性結核)がよく報道されていますが、多剤耐性結核の発生率は1%です。また、多剤耐性結核でも早期に発見し、効く薬をいくつか組み合わせたり、外科治療を行うことで治る可能性が高くなります。2週間以上咳や微熱が続く場合は医療機関を受診してください。

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