大阪府感染症情報センター ものしり講座(25)


ヒブ(インフルエンザ菌b型)のワクチンが受けられるようになりました

 2008年より、「ヒブ」のワクチン(商品名;アクトヒブ)の市販が始まり、一般の小児科等で接種できるようになりました。

 Q1;「ヒブ」とはなんですか?

 「ヒブ」とは、インフルエンザ菌b型の略称で、人の咽頭や口蓋などにいる細菌です。この菌の名前は、19世紀に「インフルエンザ」の原因病原体と間違われたことに 由来しています(その後、いわゆる「インフルエンザ」の原因は「インフルエンザウイルス」であることが証明されましたが、名前はそのまま使われ続けています)。


 Q2;どのような病気を起こすのですか?

 この菌はのどから入り、中耳炎などの比較的軽い病気から、髄膜炎(脳や脊髄を包む膜の炎症)、喉頭蓋炎(のどの奥の炎症)、肺炎などの重い病気を起こすことがあります。特に小児で多く、国内における5歳未満の「ヒブ」髄膜炎の年間発症者数は600人とされ、このうちの5%が死亡し、23%が難聴、脳水腫、てんかん、発育遅滞などの後遺症があると考えられています。


 Q3;重い病気を起こした場合、治療はどうするのですか?

 特に緊急性を要するのが、髄膜炎を起こした場合です。髄膜炎を発症後、早期に治療を開始すればうまく治ることもありますが、発症初期に診断するのは大変困難です。また近年、抗生物質が効きにくい「ヒブ」の割合が増えており、ますます治療が難しくなってきているのが現状です。


 Q4;どうしたら「ヒブ」による病気を防げますか?

 「ヒブ」による髄膜炎などの重い病気を防ぐには、ワクチンの接種が非常に有効と言われています。海外では、1980年代からワクチンの導入が進められ、「ヒブ」による髄膜炎の発症者数が95%以上減少しました。世界保健機構(WHO)もすべての子供に接種するよう勧告しています。


 Q5;ワクチンはどのように接種したらいいですか?

接種時期  ワクチンは2ヶ月〜5歳未満の子供が対象で、一般の小児科等で受けることができます。接種の時期と回数は表を参考にして下さい。単独または他のワクチンと同時に受けることが可能で、通常は生後3ヶ月から三種(DTP)混合ワクチンと同時接種を開始します。いずれにしても、現在の年齢や他のワクチンの接種スケジュール等を考慮する必要がありますので、かかりつけの医師にご相談されることをおすすめします。


 Q6;費用はかかりますか?

 現在のところ、「任意接種」となっているため、費用については実費負担となります(一部の自治体では助成制度を設けています)。医療機関によって異なりますが7000円程度(1回あたり)×接種回数がかかるということになります。


 Q7;このワクチンによる副反応(副作用)はありませんか?

 接種したところがはれたり、かたいしこりのようになることがありますが、一時的なものでしばらくするとなくなります。海外での使用実績から、このワクチンの安全性は高いと考えられ、日本における臨床試験でも重い副反応の報告はありません。

 以上のように、「ヒブ」による病気は、ワクチンによって防ぐことができます。現在は任意接種となっていますが、今後、定期接種制度の中にこのワクチンが組み入れられ、広く接種されるようになることが望まれます。


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