大阪府感染症情報センター ものしり講座(27)


ポリオとポリオワクチンについて

 ポリオはポリオウイルスに感染しておこる手や足に麻痺がみられる病気です。子供がかかることが多かったので以前は「小児まひ」とも呼ばれていました。ポリオウイルスに感染してもほとんどの場合明らかな症状が出ずに終わります。しかし、かぜのような症状や、髄膜炎、麻痺を認めることがあり麻痺が出現した場合には約3分の2の方で症状が残ってしまいます。

 日本では1960年代にポリオの生ワクチンが開始されて以降患者さんは減少し、1980年を最後に自然感染によるポリオの患者さん(野生株によるポリオ患者)は出ていません。

 ポリオワクチンは病原性を弱めたウイルスを使用している生ワクチンで、注射ではなく口から飲んで接種を受けます。ポリオの接種を受けると腸の中でワクチンウイルスが増殖し免疫をつくるので、便の中にはワクチンウイルスが排泄されています。そのためごくまれにワクチンの接種を受けた人や、その便中のウイルスに接触した周囲の人にポリオにかかった場合と同じ症状が現れることがあります。

 本年1月に、ワクチンを受けていない乳児がワクチン由来のウイルスに感染してポリオを発症した例がありました。ポリオワクチンはほとんどの地域で春と秋に一斉に接種されていますが、この一斉接種の時期に体調不良のため接種を受けられなかった方でした。

 ポリオワクチンは生後3カ月以上18カ月までを標準的な接種時期として、2回受けることになっています。定期接種として90カ月(7歳半)まで接種を受けることができますが、地域の接種にあわせて早めに接種を済ませることをお勧めします。

 またポリオのワクチンを受けた後は便の中にワクチンウイルスが数週間にわたって(平均約26日)排泄されています。最近は同年代の乳児との集団での保育やサークルなどでの接触機会も多いと思いますが、まだワクチンを済ませていない方が周囲におられるかもしれません。便やおむつの取り扱いには十分注意し、おむつ替え後の手洗いをしっかり行ってください。



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