大阪府感染症情報センター ものしり講座(31)


薬剤耐性菌を増やさないために

薬剤耐性菌は抗菌薬(抗生物質)の使用によって生み出される

 抗菌薬が臨床で使われるようになってから、感染症の治療は大きく変わり、もはやなくてはならない薬となりました。さらに医療だけではなく、畜産や水産などの分野でも健康管理や生産効率をあげる目的で用いられており、世界中で大量の抗菌薬が使われています。こうして抗菌薬が広く大量に使われるようになったため、次々と新しい薬剤耐性菌が出現するようになったのです。


薬剤耐性菌への対策は…

 抗菌薬の使用をやめることで耐性菌は減らせると考えられますが、一気に禁止することは現実には不可能です。そこで、「熱があるからとりあえず」といった安易な抗菌薬の投与をやめる、細菌検査をして適切な抗菌薬を選択する、最後の切り札として使う抗菌薬はできるだけ使わない、といった適正な抗菌薬使用がすすめられています。また、肺炎球菌やインフルエンザ菌のように、ワクチンによる予防をすすめ、耐性菌が生まれにくくするような対策がとられているものもあります。


お医者さんで出された抗菌薬はきちんと最後まで飲みましょう

 「抗菌薬によって耐性菌が生まれる」からといって、病院で処方された抗菌薬の用法・用量を勝手に変えるべきではありません。
 特に以下のような抗菌薬の使い方はかえって耐性菌を増やす可能性がありますので絶対にやめましょう。

 ・病院に行かず余った抗菌薬を適当に飲む

  病気を起こしている細菌によって有効な抗菌薬は異なるため、以前効いた薬がまた効くとは限りません。
  また、ウイルスや他の原因による病気である可能性もあります。

 ・処方された抗菌薬の量や種類を勝手に減らす

  耐性菌ができてしまう前に、一気に目的の菌を殺すことが重要です。
  量や種類を減らすと、菌が中途半端に生き残ってしまうため、耐性菌ができやすくなります。

 ・数回飲んで症状が軽くなったから途中でやめてしまう

  症状が軽くなっても目的の菌が生き残っていることがあります。
  途中でやめてしまうと、やはり耐性菌ができやすくなります。もらった抗菌薬は最後まで飲みきりましょう。


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