大阪府感染症情報センター ものしり講座(35)


ポリオワクチンの接種について

 ポリオとは急性灰白髄炎のことで、ポリオウイルスに感染すると0.1〜0.2%の割合で急性弛緩性麻痺が現れ、後遺症となります。これを防ぐにはワクチンが有効です。

 日本では1960(昭和35)年にポリオ患者の数が5千人を超え大流行となりましたが、生ポリオワクチンの導入により流行はおさまり、1980(昭和55)年の1例を最後に、野生の(ワクチンによらない)ポリオウイルスによる新たな患者はありません。しかし、世界ではポリオ流行国とされているパキスタン、アフガニスタン、インド、ナイジェリアの4カ国以外にも、2010年にはタジキスタンと周辺国で2011年には中国で流行地からの輸入によるポリオの再流行が確認されました。

 現在、日本で使われているポリオワクチンは生ワクチンで、非常に強い免疫を誘導することが出来ますが、稀にポリオと同じような症状を発症することがあります(ワクチン関連麻痺)。また、腸で増えたのち、接種者の便中に排泄されます。そのため、免疫を有していないひとが暴露してしまうと同じようにポリオを発症してしまうこと(2次感染)があります*。このようなおそれのない不活化ワクチンの導入にむけて、取り組みが進められているところですが、厚生労働省によると早くとも2012年度の終わり頃になるとのことです。

 これらの状況を踏まえると、不活化ワクチン導入まで接種を見合わせる人が増えると、免疫をもたない人が増え、国内でポリオの流行が起こってしまう危険性があります。そのため不活化ワクチン導入まで接種を見合わせることはおすすめできません。社会での流行及び生ワクチンからの2次感染を防ぐためにもお住まいの市町村がご案内する時期に定期接種を受けることをおすすめします。

 また、1975(昭和50年)〜1977(昭和52年)生まれにあたる方はポリオに対する抗体が低いことがありますので、お子様がポリオワクチンを接種する際あるいは流行地へ赴く際はワクチンの再接種を勧めています**。

 詳しくは厚生労働省のホームページをご覧下さい。
 http://www.mhlw.go.jp/bunya/kenkou/polio/index.html

 *http://www.pref.osaka.jp/chikikansen/kansen/220315polio.html
 **http://idsc.nih.go.jp/vaccine/cQA009.html

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