大阪府感染症情報センター ものしり講座(37)


ロタウイルスワクチンが開始されました

 ロタウイルスは世界的に毎年流行を繰返す、小児の重症下痢症の主要原因です。そのため、発展途上国ではロタウイルス感染により多くの命が奪われており、世界保健機構(WHO)はロタウイルスワクチンを全世界で実施するようよびかけています。日本国内ではロタウイルス感染により亡くなることはほとんどありませんが、小児急性脳症の原因として3番目に多く(1番はインフルエンザ)予後が悪いとの報告があり1)、重症化することがあります。

 以前、このものしり講座(18)でロタウイルスに対するワクチンが日本では使用されていないことを述べましたが、国内でも使用可能となりました。経口生ロタウイルスワクチン(ロタリックス)は2011年7月に認可され、11月21日より販売が開始されました。このワクチンは経口生ワクチンで、生後6週から初回接種を開始し、少なくとも4週間の間隔をあけて2回目を接種しますが、24週までに接種を完了することとなっています。

 この背景には以前、世界的に使用されたロタシールドというワクチンによる腸重積発症リスクと年齢に相関性が認められたことがあるためです。したがって、その予防のため対象年齢以外での予防接種は勧められません。1歳児の定期、任意を含めた予防接種スケジュールは非常に過密になっており、また生ワクチン接種後4週間は他のワクチンを接種することができませんので、健康状態をみながら同時接種を考えなければならないでしょう。

 任意接種のワクチンですので全額自己負担ですが、助成を検討している自治体もあります。お子さんへの接種を希望する方は、かかりつけ医にご相談下さい。

 1)小児の急性脳炎・脳症の現状 森島恒雄 ウイルス 59巻59-66.2009.

 

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