大阪府感染症情報センター ものしり講座(45)


A型肝炎


はじめに

 A型肝炎はA型肝炎ウイルスの経口感染によって起きます。潜伏期間は3〜6週間(平均1ヶ月)と長く、全身倦怠感、食思不振に始まり、発熱、悪心、嘔吐などが出現します。次第に尿の黄染、黄疸が認められます。この頃、肝機能障害の指標となるALTが高値を示します。A型肝炎ウイルスに対するIgM抗体の陽性をもって診断します。
 通常はALTの正常化に1ヶ月程度を必要とし、慢性化することはありません。小児では不顕性感染が多いですが、50歳以上から重症化する率が高くなり、まれに劇症化するので要注意です。
 A型肝炎と診断される前に、感染者の便の中にA型肝炎ウイルスが排泄されるため、食中毒や家族内および集団施設にて感染が拡大することがあります。
 A型肝炎は四類感染症で、全数届け出疾患です。速やかな届け出と、積極的疫学調査へのご協力をよろしくお願いします。

トピックス

 全国的にA型肝炎患者報告数が増加しています。2014年第1週〜第11週までの大阪府内のA型肝炎患者報告数は19件です。過去5年間の年間報告数は5〜18件ですので、大阪においてもA型肝炎の増加傾向が認められます。例年、春に発生が多いという特徴が有りますので、今後の動向に注意が必要です。
 当所ではA型肝炎ウイルスの検出を行っています。2014年2月以降11人15検体の検査を実施し、11検体からA型肝炎ウイルスを検出しました。ウイルスが検出された年齢は0〜93歳でした。今回、患者家族に対する積極的疫学調査により無症候の小児からもA型肝炎ウイルスを検出しました。海外渡航歴のあった1例からは遺伝子型3Aが検出され、それ以外の国内感染例からは1Aが検出されています。

ワクチンについて  A型肝炎はワクチンで防げる疾患です。流行地域へ旅行される方はワクチンを検討してください。
https://www.forth.go.jp/useful/infectious/name/name01.html

4週間の間隔をあけて2回の接種を行うことでほぼ100%に抗体陽転が認められます。海外渡航などで急がれる場合は、2回目を2週間後に行うことも可能です。

関連リンク
http://idsc.nih.go.jp/idwr/kansen/k04/K04_14/k04_14.html

http://www.nih.go.jp/niid/ja/hepatitis-a-m/hepatitis-a-idwrc/4436-idwrc-1407.html

    

     


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