ボツリヌス症
ボツリヌス症は、ボツリヌス菌(Clostridium botulinum)、Clostridium butyricumやC. baratiiが産生するボツリヌス毒素によって起こる麻痺性疾患です。
毒素によって、神経・筋接合部、自律神経節、神経節後の副交感神経末端からアセチルコリンの放出が阻害され、弛緩性麻痺を生じ、複視、眼瞼下垂、嚥下困難、口渇、筋力低下、呼吸困難など様々な症状を呈します。
呼吸筋の麻痺により、適切な呼吸管理が実施されない時には死に至る場合があります。
発症機序の違いによって、@食餌性ボツリヌス症(ボツリヌス食中毒)、A乳児ボツリヌス症、B創傷ボツリヌス症、C成人腸管定着ボツリヌス症の4つに分類されます。
また、毒素の吸入等、@〜Cに分類されない機序も考えられており、Dその他原因不明ボツリヌス症が想定されています。
本症は、学校保健安全法に規定されていません。
【リンク】
届出基準
食品安全委員会・ファクトシート・ボツリヌス症(Botulism)(H26.10.17更新)
http://www.fsc.go.jp/sonota/factsheets/10botulism.pdf
横浜市衛生研究所・横浜市感染情報センター・疾患別情報・ボツリヌス症について(平成24年11月30日更新)
http://www.city.yokohama.lg.jp/kenko/eiken/idsc/disease/botulism1.html
国立感染症研究所・IASR No.336,Vol.29 No.2(2008) ボツリヌス特集
http://www.nih.go.jp/niid/ja/botulinum-m/botulinum-iasrtpc/857-iasr-336.html