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2014年夏、パレコウイルス検出の増加

 ヒトパレコウイルスは、エンテロウイルスと同じピコルナウイルス科に属し、かつてエコーウイルス22型および23型と呼ばれていました。1999年に新たにパレコウイルス属に分類され、ヒトパレコウイルス1型および2型と呼ばれるようになりました。ヒトパレコウイルスは現在、1〜16型まで同定されていますが、これからも新たな型が同定される可能性があります(1)。
 一般的にヒトパレコウイルス感染症患者は、胃腸炎や呼吸器症状を呈することが知られています。しかし、特に乳幼児では無菌性髄膜炎、麻痺、脳炎等の中枢神経症状や不明熱や突然死等多彩な病原性を示すことから、コクサッキーウイルスなどのエンテロウイルス感染症と区別できないことがあります。
 今夏(2014年)は2008,2011年に続き流行年となることが予測されてきており、実際、石川、東京、新潟等全国的にヒトパレコウイルス感染症の報告が続いています(2〜5)。
 大阪でもエンテロウイル感染症を疑った症例の咽頭拭い液や髄液等の検体から例年になく高い頻度でパレコウイルスが検出されています(図1)。流行する年は全国的にパレコウイルス3型が多く(6)、本年は大阪でも3型が検出されています。「エンテロウイルス感染症疑い患者からのパレコウイルス検出の増加―大阪府―」をIASRに掲載していますので、ご参照下さい(7)。

(ウイルス課 加瀬哲男)


  1.http://www.picornaviridae.com/
  2.http://www.nih.go.jp/niid/ja/iasr/510-surveillance/iasr/graphs/4563-iasrgtopics.html
  3.http://www.nih.go.jp/niid/ja/entero/entero-iasrs/4842-pr4141.html
  4.http://www.nih.go.jp/niid/ja/entero/entero-iasrs/4886-pr4152.html
  5.http://www.nih.go.jp/niid/ja/entero/entero-iasrs/4885-pr4151.html
  6.http://www.nih.go.jp/niid/images/iasr/rapid/topics/parecho/140821/parecho1_140821.gif
  7.http://www.nih.go.jp/niid/ja/entero/entero-iasrs/4910-pr4153.html