大阪府立公衆衛生研究所メールマガジン かわら版@iph

 −第115号− 2013年3月29日発行


豚肉ミンチをきちんと加熱したのに生焼けのようなピンク色だったことはありませんか?

 ご家庭で餃子、メンチカツ、ハンバーグ、ロールキャベツなどを作ったら、十分に時間を掛けて加熱しているのに中の肉が生肉のような色(ピンク色)だったことはありませんか?

 原因は肉の発色現象です。通常、肉は熱を加えると褐色になりますが、加熱によりピンク色に変化することがあります。これは肉に含まれるミオグロビンという成分が亜硝酸塩と結びつくことで起こります。ハムやソーセージの製造時には、発色剤としてこの「亜硝酸塩」を加えて、見た目をきれいなピンク色に変化させることがあります(意図的な発色)。また、ロールキャベツ等の具材であるタマネギやキャベツの中に含まれている硝酸塩が微生物によって「亜硝酸塩」に還元された場合、同じ現象が起こる可能性があります。肉に具材を加えてすぐに加熱すれば発色しませんが、しばらく放置していた場合、ミオグロビンと「亜硝酸塩」が結合し、加熱によりピンク色に発色することがあります(非意図的な発色)(図1)。

図1 肉の発色現象


 ソーセージやハム等に「亜硝酸塩」を食品添加物(発色剤)として使用することで、色がよくなる以外にも次のような利点があります。

  ◯肉の獣臭さをなくす
  ◯熟成されて美味しい食肉加工品ができる
  ◯肉の保存性を高める
  ◯食中毒の原因菌であるボツリヌス菌の繁殖を抑制する

 食品添加物というと、その安全性が気になる方もいらっしゃるかもしれません。食品添加物としての硝酸塩(硝酸カリウム、硝酸ナトリウム)と亜硝酸塩(亜硝酸ナトリウム)については、食品衛生法で、亜硝酸イオン(亜硝酸根)の残存量としての使用基準が食肉製品等について定められています。大阪府では、不良食品を排除するために、府内に流通する食品等を対象として収去して亜硝酸根の検査を行っています(※1)。さらに当所では、より迅速で正確な検査方法の開発を進めています。(※2)。

 より迅速で正確な検査を行うことにより、府民の食の安全安心向上に貢献できるように努めています。

 ※1 大阪府HP
 ホーム > くらし・住まい・まちづくり > くらし > 食品衛生監視指導と検査の情報 > 平成24年1月から3月実施分
 平成23年度第4四半期(平成24年1月から3月)の収去検査結果

 ※2 公衛研HP
 ホーム > 研究活動 > 報告書情報 > 平成21年研究報告
 食品中亜硝酸根の小スケール迅速分析法の検討

(食品化学課 野村 千枝)


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