大阪府立公衆衛生研究所メールマガジン かわら版@iph

 −第122号− 2013年10月31日発行


後発医薬品 (ジェネリック医薬品) について 〜最近の状況〜


 第78号(平成20年2月26日発行)のメルマガで、「後発医薬品(ジェネリック医薬品)」についてご紹介しましたが、今回は、本医薬品の最近の状況について少し触れたいと思います。

 先発医薬品(新薬)の特許が切れた後発売され、有効成分の種類、含量、剤型、投与経路、用法、用量、効果、効能が同一である医薬品を後発医薬品と呼び、先発医薬品と比較して価格が安く設定されていることはご存じの通りです。
 一般的に、先発医薬品の特許が切れた直後は、複数のメーカーから多くの後発医薬品が販売されます。特に近年、医療現場で非常によく使用された新薬が、相次いで特許切れになっているため、1種類の先発医薬品に対して、非常に多くのメーカーから後発医薬品が販売される状況が続いてきました。

 表1は、平成25年9月現在、25社以上の製薬メーカーから後発医薬品が販売されている内服用医薬品を示したものです。この中で、平成24年に後発医薬品が初めて販売された医薬品が5種類(ロサルタンカリウム、ゾルピデム酒石酸塩、パロキセチン塩酸塩水和物、モサプリドクエン酸塩水和物、オロパタジン塩酸塩)あり、「最近、後発医薬品に変更できるようになったお薬が増えた」と感じられる方も多いのではないでしょうか。
 後発医薬品は先発医薬品と比較して価格が安く設定されるルールになっていますが、表1の中には、後発医薬品の薬価 1) が先発医薬品の薬価の60%を下回るものもあり、先発医薬品との価格差は顕著です 2)


 


 これまで厚生労働省は、「平成24年度までに、後発医薬品の使用量を数量ベースで30% 以上にする」と云う目標を掲げ、後発医薬品の使用を促進させるための各種施策を推し進めてきました。しかし、平成24年度の後発医薬品の使用量は、薬価の実績ベースで、24.8%と公表され、目標を達成することはできていません。
 そこで、新たに「後発医薬品のさらなる使用促進のためのロードマップ」 3) を作成し、新たな目標を「後発医薬品の数量シェアを平成30年3月末までに60%以上にする」 4) と掲げて、引き続き後発医薬品の使用促進を推進する取り組みを行っています。

 厚生労働省では従来から、後発医薬品の品質に対する信頼性の確保のため、市場に流通している後発医薬品の品質を確認することを目的とする事業を実施しています。当所でも、これらの事業に協力しており、引き続き後発医薬品の品質に関する信頼性の確保への取り組みを行っています。



1) 薬価:厚生労働省によって定められた薬の価格のこと。
2) 厚生労働省関連ホームページ:使用薬剤の薬価(薬価基準)に収載されている医薬品について(平成25年9月2日現在)
3) 厚生労働省関連ホームページ:後発医薬品のさらなる使用促進のためのロードマップについて
4) 医療用医薬品には、特許期間中の新医薬品など、後発医薬品が存在しない製品もあります。このため、国際的な比較を容易にできるような計算方法 5) による目標値の設定に変更されました。この数値は、平成25年までの目標値と単純に比較することはできません。
5) 計算方法:後発医薬品の数量シェア=〔(後発医薬品の数量)/〈(後発医薬品のある先発医薬品の数量)+(後発医薬品の数量)〉〕


(薬事指導課 川口正美)


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