大阪府立公衆衛生研究所メールマガジン かわら版@iph

 −第123号− 2013年11月29日発行


「大阪府新型インフルエンザ等対策行動計画」が策定されました。


 本年4月に新型インフルエンザ等対策特別措置法が施行されました。これは、病原性の高い新型インフルエンザや、一旦持ち込まれると多くのヒトに感染して重い症状を引き起こすような新しい未知の感染症(以下「新型インフルエンザ等」)に対する対策の強化を図ることで、国民の生命および健康を守り、生活や経済活動に及ぼす影響を最小にすることを目的としています。この特別措置法では新型インフルエンザ等、国民の生命・健康にとても重大な被害を与える恐れがある感染症が発生した際に国・都道府県・市町村がどう対応するか?と、発生時に何を行うか?について述べられています。

 重要な点として、この特別措置法では、新型インフルエンザ等の感染症が発生して流行した場合にどのようなことを行うのかを決めた行動計画を国、地方公共団体が予め作成しておく点、国民の生活を維持していくために必要な医療、医薬品・医療機器の製造・販売、電力、ガス、輸送等を営む法人を指定地方公共機関に指定し、多くの患者さんが発生しても、最小限の生活が維持できるように業務計画を整備することを盛り込んでいる点があげられます。さらに、新型インフルエンザ等(国民の生命・健康に著しく重大な被害を与えるおそれがあるものに限る)が国内で発生し、全国に短時間に流行が広がることにより、国民生活および国民経済に大変な影響を及ぼす恐れがあると認められる場合には「新型インフルエンザ等緊急事態宣言」が出され、外出自粛要請、施設の使用制限の要請・指示がなされる点も重要です。

 大阪府においては、これまでも新型インフルエンザ発生時の行動計画が策定されていましたが、今回の特別措置法の施行を受けて、国との連携、対策の充実や強化を図るために、新たに行動計画を策定しました。

 感染していても症状の現れない不顕性感染者が存在し、咳、くしゃみなどを介して容易に感染するというインフルエンザの流行形態から考えると、世界のある地域で、感染力が強く、病原性の高い新型インフルエンザ等が発生し流行が拡大し始めれば、国内に侵入することを完全に防ぐことは非常に困難です。そこで、@感染拡大を可能な限り抑制し、流行のピークを遅らせる。A府民生活および府民経済におよぼす影響を最小限に抑える。の2点を主な目的として行動計画を策定しています。流行のピークを遅らせることで医療体制の整備や、ワクチン製造から接種までの時間を確保することができます。また感染拡大を抑制することで医療機関に患者さんが殺到することを防ぐことができます。

 大阪府では新型インフルエンザ等の発生段階を5段階にわけ、それぞれの発生段階に応じた対策を実施することとしています。下表に皆さんに行って頂きたい対応についてまとめました。特に3の府内発生早期、4の府内感染期に大阪府が緊急事態宣言区域に指定されている場合は、必要に応じて@不必要な外出の制限、基本的な感染予防策の徹底、A施設の使用制限、B住民に対する予防接種の実施、C指定地方公共機関の業務計画の実行(医療の確保、ガス・水の安定供給、輸送の確保など)の対策が講じられます。


 


 行動計画には、2009年の新型インフルエンザ流行(H1N1pdm2009)の経験を生かし、発生した新型インフルエンザ等の感染症の病原性等の情報を踏まえて柔軟に対応すること、また、外出の制限や施設の使用制限など、権利に制限が加えられるときであっても必要最小限に行うことが明記されています。

 また、個人・家庭で出来る対策として、学校休業、事業所の業務縮小や施設の使用制限等が行われる場合への準備や、外出自粛要請に備えた2週間分程度の食料品、生活必需品の備蓄を行なっておくと安心です。さらに発生時にはマスクの着用や手洗い・うがいの徹底など一般的な感染防止策を講じて下さい。

 字数制限によりすべてを詳細にご紹介することが出来ませんので、ぜひ一度ホームページより行動計画をチェックしてみて下さい。

 以下のURLより行動計画ファイルのダウンロードが可能です。
 http://www.pref.osaka.jp/hodo/index.php?site=fumin&pageId=14751


(ウイルス課 森川佐依子)


▲ページの先頭へ