大阪府立公衆衛生研究所メールマガジン かわら版@iph

 −第128号− 2014年4月30日発行


平成26年度水道水質基準等の見直しについて


 水道水は水質基準に適合するものでなければならず、水道法(第4条)により水道事業体等に検査の義務が課されています。また、水質基準以外にも水質管理上留意すべき項目を水質管理目標設定項目、毒性評価が定まらない、水道水中での検出実態が明らかでない等の項目を要検討項目として位置づけされています(下図)。



 水道事業者は必要に応じ、上記の水質基準等の検査について、水質検査計画を策定し、需要者に情報提供することとなっています。しかし、水道事業者によっては農薬類のように、策定した水質検査計画の中で自ら検査が行えない項目もあり、当所ではそれらの項目についての検査を依頼により実施しています。また、従前から大阪府環境衛生課の依頼により、未規制なものも含め、水道水中で将来、問題となる可能性のある物質を対象として「微量有機物質調査」を実施し、現状の把握や必要な情報の収集に努めています。
 しかし、これらの水質基準等については、平成15年の厚生科学審議会答申において、最新の科学的知見に基づき、逐次改正方式により見直しを行うこととされています。そのため、平成26年度も健康影響や検出状況等をふまえ検討された結果、水質管理目標設定項目であった「亜硝酸態窒素」が、新たに水質基準として位置付けられ、基準値も強化(0.06(暫定値)→0.04 mg/L以下)されたました。それに伴い、水質基準が50から51項目に増えることとなりました。 なお、「亜硝酸態窒素」については、今までに府内の水道事業体の浄水から基準値以上に検出された事例は報告されていません。
 また、今年度は更に下記の表のように、水質管理目標設定項目に位置付けられている金属類や農薬類についても、目標値の見直しが行われました。農薬類については、昨年度に規制対象物質自体が大幅に見直され、項目数も本来、多いことから、現在でも試験検査方法に関して多くの問題点が指摘されている状況にあります。そのため、当所ではできるだけ多くの項目の検査が実施できるように、新たな分析技術の開発をはじめとし、様々な検討を行っています。



 当所においては、今後とも水道水に対して安全・安心を担保する礎として、信頼性の高い試験検査が実施できるよう、積極的に調査研究を行うこととしています。


(生活環境課 足立伸一)


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