大阪府立公衆衛生研究所メールマガジン かわら版@iph

 −第143号− 2015年7月31日発行


食品の放射性物質検査の現状について


 平成23年3月11日の東日本大震災に起因した東京電力福島第一原発の事故後、大阪府では平成23年8月より府内に流通する食品の放射性物質検査を行っています。これまで、メールマガジン上で3回にわたって検査の概要について説明してきました。 (http://www.iph.pref.osaka.jp/merumaga/back/92-1.html) (http://www.iph.pref.osaka.jp/merumaga/back/97-2.html) (http://www.iph.pref.osaka.jp/merumaga/back/112-1.html
 今回は、大阪府立公衆衛生研究所で継続して行われている放射性物質検査の現状についてお話しさせていただきます。
 食品の放射性物質検査は厚生労働省が発出する通知(※1)に従い、全国で実施されています。放射性物質の基準値は平成24年4月1日の食品衛生法の改正に伴い、表のように定められました。この基準値は年代や性別の差を十分に考慮したものとなっています。


表 放射性セシウムの基準値と当所の検査における検出下限値


 平成27年度現在、国は事故後に放射性物質の基準値を超える作物が確認された17都県について、検査対象自治体および検査対象品目を定めていますが、この17都県以外にも可能な限り検査を実施することが求められています。そこで大阪府は府内に流通する食品のうち、以下を優先的に採取し、検査を実施しています。
 ・国や他の自治体からの情報より、放射性物質に汚染されている可能性のある品目
 ・過去に出荷制限や自粛がかけられ、解除された品目
 ・過去に出荷制限や自粛がかけられた地域において生産された他の品目
 ・学校給食及びその食材
 大阪府立公衆衛生研究所では、ゲルマニウム半導体検出器付きガンマ線スペクトロメータを用いて食品の放射性セシウム含有量を測定しています。なお、検出下限値は表に示すように、それぞれの基準値の1/5を設定しています。平成25年度は農産物221検体、畜産物40検体、水産物62検体、牛乳・幼児用食品36検体、その他(加工食品等)47検体の検査を実施し、3検体より放射性セシウムを検出しました(検出率0.7%)。平成26年度には農産物226検体、畜産物37検体、水産物60検体、牛乳・乳児用食品47検体、飲料水12検体、その他(加工食品等)28検体の検査を実施し、1検体より放射性セシウムを検出しました(検出率0.2%)。検出された放射性セシウムはいずれも微量で、健康に影響を与えるものではありませんでした。本年度も引き続き検査を行っており、結果は随時大阪府のHP (http://www.pref.osaka.lg.jp/shokuhin/hosyasen/index.html)で公開していますのでご参照ください。食品化学課では今後も食品の放射性物質検査を実施し、府内に流通する食品の安心を確保していきたいと考えています。


 ※1 食安発0320第1号 平成27年3月20日付厚生労働省医薬食品局食品安全部長通知「農畜水産物等の放射性物質検査について」

(食品化学課 永吉晴奈)


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