大阪府立公衆衛生研究所メールマガジン かわら版@iph

 −第51号− 2007年11月30日発行


インフルエンザシーズン到来

 急に冷え込みが厳しくなり、インフルエンザによる学級閉鎖を知らせる報道が聞かれるようになりました。

 インフルエンザは流行の規模に大小はありますが、毎冬、人口の約10%前後が感染する我が国最大の感染症です。典型的なヒトのインフルエンザは、のど、鼻だけに症状の出る「はなかぜ」とは異なり、高熱、関節痛、だるさなど、全身に症状がでる疾患です。ほとんどの人は自然に治りますが、特にハイリスクグループといわれるインフルエンザで重症化する人たち、すなわち、65歳以上の高齢者、乳幼児や、年齢を問わず心臓疾患、呼吸器疾患、腎臓疾患、糖尿病などの基礎疾患がある人たちにとってインフルエンザは死亡することもある恐ろしい病気です。

 インフルエンザは、例年ですと12月下旬から患者さんが増え始め、翌年1月下旬から2月の始めにかけて流行のピークを迎える疾患です。ところが、今冬は、例年より速いペースでウイルスが分離されています。特に首都圏を中心に患者数が増加しています。大阪府でもインフルエンザによると考えられる学級閉鎖が11月に入って数件発生しています。ヒトで流行を起こすインフルエンザウイルスには、A型とB型があり、A型はさらにA香港型(H3N2)とAソ連型(H1N1)に分かれますが、今冬の流行で分離されている株は、今のところほとんどAソ連型です。

 現在は医療機関を受診すれば、のどや鼻をぬぐってインフルエンザかどうかを調べる検査を受けることができますし、インフルエンザに効果的な治療薬もあります。しかしインフルエンザは予防が大切で、インフルエンザワクチンの予防接種を受けるのが効果的です。特にハイリスクグループが予防接種を受けるのは重要ですが、これらの人が家族にいる場合、他の家族が予防接種を受けて、インフルエンザを家庭に持ち込まないのも有効な対策です。予防接種は受けてから充分に抗体価があがるまで2週間程度の時間が必要ですので、流行に入る前に予防接種を受けておきましょう。

 また、一般的な方法として、うがい、手洗い、マスクなどがあります。インフルエンザウイルスは、患者さんの咳、くしゃみとともに空中に放り出され、他の人に吸い込まれることで感染します。これらの予防法も有効ですので、普段から習慣付けましょう。

(ウイルス課 森川)


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