大阪府立公衆衛生研究所メールマガジン かわら版@iph

 −第56号− 2008年4月30日発行


4月の感染症

 2008年第16週(4月14日から4月20日)の定点あたり報告数の上位3疾患は、感染性胃腸炎(10.5)、A群溶連菌咽頭炎(2.0)、水痘(1.6)でした(()内は定点あたり報告数)。感染性胃腸炎は前週比9%、A群溶連菌咽頭炎は60%、水痘は8%の増加でした。(http://www.iph.pref.osaka.jp/infection/index.html参照)

 感染性胃腸炎は年初に大きく減少して以降、徐々に増加傾向にあります。3月以降の病原体定点機関の検体からはA群ロタウイルスが20例、ノロウイルスG1が5例、ノロウイルスG2が6例検出されています(4月22日現在)。

 A群溶連菌咽頭炎はすべてのブロックで増加しており、今後の動向に注意が必要です。

 インフルエンザは、第4週の定点あたり14.6をピークにその後減少を続け第14週には全てのブロックで定点あたり1以下となり終息しました。今シーズンの流行の規模は例年に比較して小さく、当所で検出されたウイルスはAH1(ソ連)型ウイルスが55例、B型ウイルスが2例でした。今シーズンのインフルエンザはAH1亜型単独の流行であったといえます。

 関東地方では今年も麻しん(はしか)の流行が問題となっています。今年から全数報告になった麻しんは、府内でも第16週までに158例の報告がありました。新学期は学校や幼稚園において感染症が流行しがちです。子供の集団での麻しん流行に注意しなければならないのはもちろんのこと、現在の麻しん報告は15歳以上の事例も多く、大人も要注意です。予防接種法が改正され本年4月から、中学1年生と高校3年生にあたる方も麻しん風しんワクチン定期接種の対象者となり、2回接種が徹底されることになりました。1歳児、小学校就学前の1年間、中1、高3の定期接種の対象者はお住まいの市町村に確認の上、早期に接種を受けてください。また、麻しんワクチンは任意での接種も可能です。子供のみならず大人の方も、罹患歴やワクチン接種歴を確認し、麻しんにかかったこともなく、ワクチンも接種されていない方は、任意でもワクチン接種を受けられることをお勧めします。

定点*:

 大阪府内の感染症発生動向を把握するために、インフルエンザは307ヶ所、感染性胃腸炎、水痘などの小児科疾患は199ヶ所、流行性角結膜炎などの眼科疾患は52ヶ所の医療機関が定点となって、毎週患者数が報告されています。

(ウイルス課 宮川 広実)


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