大阪府立公衆衛生研究所メールマガジン かわら版@iph

 −第65号− 2009年1月30日発行


1月の感染症

 2009年第4週(1月19日から1月25日)の定点あたり報告数の上位3疾患は、インフルエンザ(29.7)、感染性胃腸炎(8.3)、A群溶連菌咽頭炎(2.2)でした(()内は定点あたり報告数)。インフルエンザは前週比70%、感染性胃腸炎は前週比4%、A群溶連菌咽頭炎は37%の増加でした。( 平成21年第4週のトピックス 参照)

 感染性胃腸炎患者では12月以降の病原体定点機関の検体から、ノロウイルスGU型が20例、サポウイルスが3例、アストロウイルスが1例検出されており(1月28日現在)、現在の感染性胃腸炎の原因はノロウイルスGU型がその多くをしめています。流行とともに、集団感染や、ノロウイルスが原因の食中毒も増加しますので、調理前、用便後の手洗いなど、感染拡大予防の徹底が重要です。。

 インフルエンザの患者報告数は大きく増加し、8971例となりました。第3週には全ブロックで注意報レベルの定点当たり10を超え、いよいよ本格的な流行シーズンが到来しています。現在当所ではAH1亜型(ソ連型)ウイルスが7例、AH3亜型(香港型)ウイルスが29例、B型ウイルスが9例検出されています(1月28日現在)。報道でもあるように、今シーズン検出されているAH1亜型ウイルスにはインフルエンザの治療薬としてもっとも処方されているオセルタミビル(タミフル)に対する耐性が確認されています。これは大阪府だけでなく全国的な状況です。

 現在検出されているAH3亜型の方は、タミフルが有効です。医療機関でインフルエンザの診断のために用いられている迅速診断キットは、A型ウイルスであることは診断できますがAH1亜型とAH3亜型の区別はできないので、今後は地域の流行状況によって治療薬の選択が必要であり、病原体サーベイランスの動向に注意が必要です。

 また基本的な生活習慣として、手洗いやうがいの励行、症状が出た場合無理をして出勤・登校をしないことや、マスクを着用するなど、周囲に感染拡大を防ぐ行動をとっていただきたいと思います。



定点*:

 大阪府内の感染症発生動向を把握するために、インフルエンザは305ヶ所、感染性胃腸炎、水痘などの小児科疾患は198ヶ所、流行性角結膜炎などの眼科疾患は52ヶ所の医療機関が定点となって、毎週患者数が報告されています。

(ウイルス課 宮川 広実)


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