大阪府立公衆衛生研究所メールマガジン かわら版@iph

 −第69号− 2009年5月29日発行


5月の感染症

 2009年第20週(5月11日から5月17日)の定点あたり報告数の上位3疾患は、感染性胃腸炎(8.1)、A群溶連菌咽頭炎(2.1)、水痘(1.9)でした(()内は定点あたり報告数)。感染性胃腸炎は前週比16%、A群溶連菌咽頭炎は64%、水痘は48%増加しました。( 平成21年第20週のトピックス 参照)

 感染性胃腸炎の病原体定点機関の検体からは4月以降、A群ロタウイルスが4例、C群ロタウイルスが1例、アストロウイルスが3例、ノロウイルスG1型が1例、G2型が2例検出されています(5月21日現在)。A群溶連菌咽頭炎は中河内(2.9)、北河内(2.9)、南河内(2.9)、豊能(2.8)で報告が多くなっています。

 季節性インフルエンザの流行は第16週に定点当たり1以下となり、ほぼ終息していました。しかしながらその後5月16日に兵庫県から、17日に大阪府内から新型インフルエンザA(H1N1)感染確定事例が報告され、その後 日を追って両地域の確定事例数は増加しています。府内では三島ブロックの高校、中河内ブロックの小学校で集団感染が確認されています。新型インフルエンザは感染症法上からは入院が必要とされていますが、今回発生した新型インフルエンザの臨床像は季節性のインフルエンザと臨床像において類似しており、全例を入院させる医学的必要性はないと考えられ、神戸市や大阪市では臨床症状から必要と判断された場合にのみ入院加療されています。ほとんどの患者の重症度が高くないとはいうものの、基礎疾患を持つ人では通常でもインフルエンザは重症になることもありますし、今回の高校における集団感染事例でもみられるように、一旦患者が出れば、大きな集団感染につながることから、今後も動向に注意が必要です。

定点*:

 大阪府内の感染症発生動向を把握するために、インフルエンザは305ヶ所、感染性胃腸炎、水痘などの小児科疾患は198ヶ所、流行性角結膜炎などの眼科疾患は52ヶ所の医療機関が定点となって、毎週患者数が報告されています。

(ウイルス課 宮川 広実)


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