大阪府立公衆衛生研究所メールマガジン かわら版@iph

 −第70号− 2009年6月30日発行


6月の感染症

 2009年第25週(6月15日から6月21日)の定点あたり報告数の上位3疾患は、感染性胃腸炎(4.2)、A群溶連菌咽頭炎(1.9)、水痘(1.5)でした(()内は定点あたり報告数)。感染性胃腸炎は前週比13%、A群溶連菌咽頭炎は15%、水痘は13%減少しました。( 平成21年第25週のトピックス 参照)

 感染性胃腸炎の5月以降の病原体定点機関の検体からはA群ロタウイルスが5例、C群ロタウイルスが5例、アストロウイルスが4例、ノロウイルスが4例検出されています(6月22日現在)。

 例年この時期は夏型感染症のヘルパンギーナ、咽頭結膜熱、手足口病などが増加しますが、ヘルパンギーナが前週比95%増の定点当たり0.7で第5位になっています。咽頭結膜熱は0.2、手足口病は0.1と今年はまだ明らかな増加は認められていません。

 また気温も上昇してきており、細菌性の食中毒にも注意が必要な季節になってきました。腸管出血性大腸菌感染症は例年に比較すると少ないものの5月に6例報告されています。幼児や高齢者に加熱が不十分な肉を食べさせないことはもちろん、家族が肉の生食により感染し、乳幼児に2次的な感染がおこる可能性もあることから注意していただきたいと思います。

 新型インフルエンザの大阪府内の確定患者数は6月22日現在172例となっています。発生が確認された5月には学校での集団感染事例も認められましたが、府内全域の学校閉鎖等の取り組み以降発生は散発的となっています。

 今後は患者数の急激な増加が予想される秋冬に備えて、軽症の患者は原則自宅待機とし、基礎疾患を有するものや重症患者に対応できる医療体制の整備や、感染の急激な拡大を回避したり、ウイルスの変化を早期に探知することを目的としたサーベイランスに重点が置かれることになっています。

定点*:

 大阪府内の感染症発生動向を把握するために、インフルエンザは305ヶ所、感染性胃腸炎、水痘などの小児科疾患は198ヶ所、流行性角結膜炎などの眼科疾患は52ヶ所の医療機関が定点となって、毎週患者数が報告されています。

(ウイルス課 宮川 広実)


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