大阪府立公衆衛生研究所メールマガジン かわら版@iph

 −第72号− 2009年8月31日発行


8月の感染症

 2009年第33週(8月10日から8月16日)の定点あたり報告数の上位3疾患は、ヘルパンギーナ(2.8)、感染性胃腸炎(2.0)、流行性耳下腺炎(0.7)でした。ヘルパンギーナは前週比30%、感染性胃腸炎は37%、流行性耳下腺炎は15%減少でした。( 平成21年第33週のトピックス 参照)全体的に報告数が減少しており、医療機関のお盆休みの影響もあると思われます。

 感染性胃腸炎の患者数は例年通り夏期は少なくなっています。今年になってから第33週までの府内の腸管出血性大腸菌感染症患者数は86例で、昨年同時期に比較すると少なくなっています。予防のために基本的な生活習慣として手洗いなどを徹底することはもちろんのこと、肉の生食は避けて感染の機会を減らすことが重要です。保育園など乳幼児の施設では下痢などの症状がある場合の便やおむつの処理、手洗いの励行などに加え、この季節は簡易プールの衛生管理などにも注意が必要です。

 7月、8月の病原体定点の検体から検出された、夏型感染症の主な原因ウイルスであるエンテロウイルスは、コクサッキーA5型が2例、A10型が3例、B3型が1例、エコー11型が3例でした(8月22日現在)。ヘルパンギーナ、手足口病などの夏型感染症はすべて減少しており流行は終息に向かっています。

 新型インフルエンザは、前号でもお知らせしたとおり、今後は患者数の増大に備え医療体制の充実や、集団発生や重症例の把握に重点を置いた対策がとられることになっており、すでに全数調査はなされていません。今後の流行は5類定点把握感染症のインフルエンザとして把握されることになります。府内のインフルエンザ患者数は第26週以降増加が続いており、30週には定点当たりの患者数が1を超えました。特に大阪市西部6.1、大阪市北部・東部3.0で報告が目立ち、全11ブロック中8ブロックで1を超えています。現在府内で検出されるインフルエンザウイルスのほとんどすべてが新型インフルエンザウイルスであり、府内の広い範囲で新型インフルエンザが流行しているといえます。今後新学期の開始とともにさらに流行が拡大することが懸念されます。

定点*:

 大阪府内の感染症発生動向を把握するために、インフルエンザは305ヶ所、感染性胃腸炎、水痘などの小児科疾患は198ヶ所、流行性角結膜炎などの眼科疾患は52ヶ所の医療機関が定点となって、毎週患者数が報告されています。

(ウイルス課 宮川 広実)


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