大阪府立公衆衛生研究所メールマガジン かわら版@iph

 −第78号− 2010年2月26日発行


後発医薬品(ジェネリック医薬品)について

 同一有効成分が同じ量含まれている「医薬品」が、複数の製薬メーカーから発売されています。たとえば、高脂血症の治療などに使用されるプラバスタチンナトリウムという有効成分を1錠中10mg含んでいる錠剤は、25社もの製薬メーカーが販売しています。
 先発医薬品(新薬)の特許が切れた後、発売され、有効成分の種類が同じで、含量、剤型、投与経路、用法、用量、効果、効能が同一である医薬品を後発医薬品(ジェネリック医薬品)と呼びます。先発医薬品の開発には、長い年月と多額の費用が必要です。しかし後発医薬品の場合、開発費等が安価なため、国が定める医薬品の価格(薬価基準価格)は、先発医薬品と比較して安く設定されています。

 急激な高齢化社会が進行する現在、2008年度に34兆円に達した国民医療費は、今後も増加することが予測されています。先発医薬品と比較して安価な後発医薬品の普及は、患者負担の軽減、医療保険財政の改善などに寄与できると考えられています。しかし、我が国において後発医薬品は、数量ベースでわずか20.2%(2009年9月調査)しか使用されていません。これは欧米における使用状況と比べかなり低い数字です。この原因のひとつとして、「後発医薬品は、品質、供給体制、情報提供等に対する不安が存在する」ことなどが挙げられます。
 厚生労働省は、「平成24年度までに、後発医薬品の使用量を数量ベースで30%以上にする」と云う目標を掲げ、後発医薬品の使用を促進させるための各種施策を推し進めています。

 大阪府では、国立医薬品食品衛生研究所(厚生労働省)が中心となり、平成19年度より行われている「後発医薬品品質情報提供等推進事業」の一部を委託され、府立公衆衛生研究所(薬事指導課)が実務を担当しています。
 この事業は、後発医薬品の品質に対する信頼性の向上を図るため、「品質にかかる懸念に関して、学術的な課題となるものを選定し、必要に応じて当該品目に関する試験を実施し、その品質を確認する」と云うものです。当所では、後発医薬品の品質を確認するため、「ジェネリック医薬品品質情報検討会」で選定された品目を対象とし、各種製剤試験等を実施しています。試験結果に関する報告書は、独立行政法人医薬品医療機器総合機構のホームページで公開されています。

(薬事指導課 梶村 計志)

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