大阪府立公衆衛生研究所メールマガジン かわら版@iph

 −第86号− 2010年10月29日発行


10月の感染症

 2010年第41週(10月11日から10月17日)の定点あたり報告数の上位3疾患は、感染性胃腸炎(3.1)、流行性耳下腺炎(1.2)、A群溶連菌咽頭炎(1.0)でした(()内は定点あたり報告数)。感染性胃腸炎は前週とほぼ同数、流行性耳下腺炎は前週比18%の増加、A群溶連菌咽頭炎は4%の減少でした(第41週ブロック別年齢別発生状況参照)。

 夏型感染症が終息し、感染性胃腸炎やインフルエンザなどの冬型感染症の流行が始まっていないこの時期は例年感染症が少ない時期です。しかし新型インフルエンザの発生のために、昨年の同時期にはすでにインフルエンザが流行しており、定点あたりの患者数が10を超えていました。

 今年はインフルエンザの発生は今のところ散発的なものにとどまっており、第41週の定点からの報告は9例でした。8月以降に当所でインフルエンザウイルスが検出された事例は8例で、うち7例からAH3(香港)亜型ウイルスが、1例からAH1(新型)亜型インフルエンザが検出されています。今シーズンは新型インフルエンザのみならず、昨年ほとんど流行をみとめなかったAH3亜型やB型の動向にも注意が必要です。

 今シーズン使用されるインフルエンザワクチンには、季節性インフルエンザ(A/H3N2、B)と新型インフルエンザ(A/H1N1)の株が混合された3価ワクチンと、昨シーズン使用した新型インフルエンザ(A/H1N1)ワクチンがあります。ワクチン接種後有効な免疫が獲得されるまでには約2週間かかるということを考慮し、特に高齢者や基礎疾患をお持ちの方は主治医の先生とご相談の上、できる限り3価ワクチンを接種して流行期に備えてください。


定点*:

 大阪府内の感染症発生動向を把握するために、インフルエンザは300ヶ所、感染性胃腸炎、水痘などの小児科疾患は196ヶ所、流行性角結膜炎などの眼科疾患は50ヶ所の医療機関が定点となって、毎週患者数が報告されています。

(ウイルス課 宮川 広実)


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