大阪府立公衆衛生研究所メールマガジン かわら版@iph

 −第98号− 2011年10月31日発行


ウイルスによる呼吸器系感染症が多い季節になりました。

 暑い夏が終わり、徐々に気温が低くなってきました。夏と比較すると冬はウイルスによる呼吸器系の感染症が流行し、そして感染する機会が多くなる季節です。

 今年は夏以降、ニュース等でRSウイルス(respiratory syncytial virus)の流行が取り上げられています。RSウイルスは気管支炎や肺炎など、主に下気道炎の原因となるウイルスで、症状が軽ければ咳や発熱、鼻汁などのいわゆる風邪様の症状ですが、特に基礎疾患のある方や乳児は症状が重くなることがあります。大阪府での患者発生数は10月に入ってからも9月と大きな違いはありませんが、例年よりも多い状態が続いています。RSウイルスの感染者数がピークとなるのは例年12月から1月ごろですので、これからさらに気温が下がり寒さが厳しくなる年末に向けて流行が続く可能性が考えられますので、自身が感染しないように、そして小さなお子さんが感染しないよう注意が必要です。

 また例年、11月ごろからインフルエンザの流行が始まります。2009年の冬は、豚由来の新しいH1亜型のインフルエンザウイルスの影響で流行のピークが少し早くなりましたが、2010年は例年通り11月ごろからの流行になりました。今年は10月下旬の時点で、大阪府内ではA型のH1亜型およびB型が検出され、他県でも各型の検出が報告されています。A型のH1亜型、H3亜型あるいはB型のうち、どの型・亜型が流行の中心となるか10月末の時点では分かりませんが、いずれの型も季節性インフルエンザのワクチンに含まれています。また、以前に季節性インフルエンザウイルスの1つとして流行していましたソ連型のH1亜型のウイルスは、2009年の新しいH1亜型のウイルスが出現して以降は大阪府で検出されていません。インフルエンザの流行のピークは例年1月から2月ごろですので、RSウイルス同様に注意が必要です。

 RSウイルスやインフルエンザウイルス以外にも呼吸器系の感染症の原因となるウイルスはありますが、いずれも感染を予防することが大切です。感染された方の咳やくしゃみから放り出されたウイルスを取り込むことによって感染し発症する可能性がありますので、可能な範囲で人ごみを避け、日ごろからうがいや手洗い、マスクの着用を心がけましょう。もし自身が感染し発症してしまった場合には、周囲に感染を広げないように咳エチケットを心がけ、マスクを使用することが大切です。

(ウイルス課 廣井 聡)


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