大阪府立公衆衛生研究所メールマガジン かわら版@iph

 −第99号− 2011年11月30日発行


食品衛生検査と信頼性確保システム(GLP)について

 食品衛生法では、有害な物質を含む食品や病原微生物に汚染された食品の製造、販売等は禁止されています。また、食品の規格基準を定め、その規格基準に違反した食品を排除することにより、それらに起因する事故の未然防止を図るなど、より積極的な安全対策も講じています。

 食品衛生検査はこれら有害な物質の混入や、規格基準の適合性を判断するための検査です。大阪府では、府内で製造、販売される食品の安全性を確認するため、公衆衛生研究所をはじめ府内8ヶ所の食品衛生検査施設で、年間約6000検体の野菜・果物、魚介類、食肉、加工食品などについて残留農薬、食品添加物、食中毒原因菌などの食品衛生検査を行っています。

 検査で有害な物質の混入した食品や規格基準に違反した食品が発見された場合は、すみやかに回収や廃棄の措置がとられ、またそれらを製造、販売した営業者には営業停止等の行政処分が課せられることがあります。そのため、万が一、検査結果に誤りがあると人の健康に重大な危害が生じたり、また食品関係営業者に経済的な被害を及ぼすこともあります。

 誤った検査結果を出さない、すなわち検査結果の信頼性を確保するためのシステムを「試験検査機関の業務管理(GLP)」といいます。大阪府でも信頼のおける検査を行うため、平成9年から府内8ヶ所の食品衛生検査施設でGLPに基づいて検査を行っています。

 GLPの基本事項には、@各食品衛生検査施設が検査を行うに際して、検査室・検査機器・薬品類などの管理、及び試験品(食品)の採取から搬送・検査実施・結果処理までの全てを文書によってマニュアル化、常にそれを遵守し必要事項を記録すること、A検査の技術水準の維持・向上のため標準試料(既知濃度)を用いた測定値が許容範囲内かどうかを確認した上で、外れていれば原因を検討し作業の改善を行う内部精度管理の実施、B外部機関が調製した標準物質(未知濃度)を分析し、他機関との測定値の比較評価を行う外部精度管理調査の参加などがあります。

 さらに、CGLPの組織上独立した信頼性確保部門が検査部門に対して内部点検を行い、これらGLPの基本事項が適切に実施されているかを確認しています。

 つまりGLPに基づいて検査を行えば、検査が終了した後でも、検査の最初から最後までが適正に行われたかどうかを記録された文書で確認できるとともに、検査の精度も適正に保てる仕組みになっています。

 

 このように、検査結果の信頼性を客観的、科学的に保証できるものにするために、GLPの確立と適切な運用は食品衛生検査を行う上で必要不可欠なものです。

(企画調整課 山本 孝弘)


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