大阪府立公衆衛生研究所メールマガジン かわら版@iph

 −第11号− 2004年07月30日発行


生活排水処理と浄化槽(その1)!

 環境水質課では、合併処理浄化槽に簡易な改修を行い適切な運転管理を行うことにより、維持管理コストのあまりかからない窒素・リン除去の検討を行っています。その内容を2回に分けて紹介します。まず第1回は、この検討が必要になった背景です。

 浄化槽は、下水道未整備地域のし尿と生活雑排水の処理を担う小さな下水道と言えます。もともと、浄化槽はトイレの水洗化と衛生的処理を目的とし、単独処理浄化槽として普及してきました。しかし、これでは生活雑排水が未処理で放流されるため、放流先の水環境に悪影響を与えるようになってきたのです。そのため、大阪府では浄化槽指導要綱を改正し、平成9年10月1日から生活雑排水も処理できる合併処理浄化槽の設置を求めてきました。その後、平成13年に浄化槽法が改正され、浄化槽の定義から単独処理浄化槽を削除したため、全国的に新設される浄化槽は全て合併処理浄化槽となりました。このように合併浄化槽は下水道と同じく、総合的な生活排水処理施設として位置づけられたわけですが、大阪湾を流域とする大阪府では、閉鎖性水域の富栄養化の問題がますます深刻化してきています。第5次水質総量規制を受け平成14年から新設される浄化槽では従来のCOD(化学的酸素要求量)の規制に加え、窒素・リンも規制対象となりました。さらに既に設置されている浄化槽についても平成16年から規制対象となりました。しかしながら、もともと、窒素もリンも処理対象外であった既設浄化槽でこれらを処理するためには、施設の増設や薬品使用による設備改修や維持管理コストの増大を招くため、経済的な理由で対応が困難となっています。そこで、簡易で安価な改修で、かつ維持管理コストの増加が少ない窒素・リン除去方法の検討が必要となっているのです。

(環境水質課 奥村)


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