大阪府立公衆衛生研究所メールマガジン かわら版@iph

 −第14号− 2004年10月28日発行


新しい環境汚染物質パーフルオロオクタンスルホン酸(PFOS)!

 パーフルオロオクタンスルホン酸(PFOS)は、フッ素を含む有機化合物で、水にも油にも溶けやすいため界面活性剤として利用され、最近まで撥水剤、紙の防水剤、泡状消化剤、フロアポリッシュなど私たちの身近な製品に使われていました。

 PFOSは実験動物を用いた研究では比較的毒性の低い化合物とされていますが、近年、野生動物や環境中に広範囲に存在していることが報告され、新環境汚染物質として国際的に関心が持たれ始めています。このため、環境省では、「平成14年度化学物質環境汚染実態調査」の中で、PFOSを対象物質の一つに選び、水質のモニタリング調査を実施しました。その結果、日本における河川水中のPFOS濃度は0.07〜24 ng/L*、また、PFOSと同じ有機フッ素系界面活性剤であるパーフルオロオクタン酸(PFOA)も0.33〜100 ng/Lの濃度で検出されました。検出された濃度は、他の汚染物質に比べると全般的に低いのですが、全調査地点で検出されるなど日本の水環境中でも広範囲に存在していることが明らかにされました。

 しかしながら、PFOSおよび類縁化合物の環境中への排出源は現在のところ明らかにはなっていません。さらに、これらの化合物は非常に水に溶けやすいにもかかわらず生体にも蓄積されるという、今までの残留性有機汚染物質(POPs)とは異なる性質を持っていますので、環境中での挙動などまだ不明な点がたくさんあります。

 環境水質課ではPFOSの水環境中での分布や行方をより明らかにしていこうと取り組んでいます。 

(環境水質課 高木)

* :ng(ナノグラム)、10億分の1グラム


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