大阪府立公衆衛生研究所メールマガジン かわら版@iph

 −第17号− 2005年01月27日発行


イムノクロマトグラフを用いた便中ノロウイルス検出法の開発!

 ノロウイルスは人間の消化器官内で増殖するために、実験動物や培養細胞で増殖することができません。そのため、現在ノロウイルスを検出するためには、ウイルス遺伝子(RNA)が便などの試料中にあるかどうかを調べています。検査の工程は1)試料からRNAの抽出、2)RNAを鋳型にしてDNAの合成、3)DNA増幅、4)DNAの長さを調べる、判定が難しい場合は5)DNAの塩基配列を調べる、で研究室に試料が届いてから早くても1日必要です。

 ノロウイルスはG1型が14種類、G2型が17種類あり、抗原抗体反応によって検出することが困難でした。私達は多くの型に共通したウイルスの抗原を認識する抗体を作ることに成功しました。これらの抗体を利用して、臨床の場で素早くスクリーニングに使える方法を開発しています。

 抗原抗体反応を用いて抗原(ノロウイルス)を検出する方法は、エライザ法など幾つかの方法がありますが、感度が高く、試料を添加してから判定まで15分程度でできるイムノクロマト法を選びました。

 RT-PCR法で判定した人112名の便を用いて、この方法の評価を行ったところ、目標に達していることがわかりました。現在、幾つかの研究所にこの方法の評価をお願いしています。 

(細菌課 依田)


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