大阪府立公衆衛生研究所メールマガジン かわら版@iph

 −第2号− 2003年10月31日発行


インフルエンザ迅速診断キットの最近の話題

 本年3月上旬頃から香港から世界中に広がったSARS(重症急性呼吸器症候群)は、7月5日にWHOが封じ込め宣言を行い、現在のところ一応終息しています。しかし、これから冬を迎えるにあたり、多くの研究・行政機関がSARS流行に対する警告を発しています。ここで重要なことは、急な発熱・呼吸器症状など症状が似ているインフルエンザに対する対策です。SRASとインフルエンザを混同してパニックが生じる可能性が危惧されています。その対策の1つにインフルエンザの迅速診断があります。

 当所では、迅速診断キットの性能を生きたウイルスを検出する方法(ウイルス分離*)と比較して調査しています。その結果、検査材料としては、咽頭拭い液よりも鼻腔拭い液あるいは鼻腔洗浄液の方が、陽性率が高い傾向にあり、また、検査は経日的に連続して行う方が、その精度が上がることがわかりました。

 インフルエンザの迅速診断キットは、未だ開発途上段階にあり、これからもいい製品をめざして選択淘汰されるものと思われ、我々の期待に合致した製品を手にするにはもう少し時間が必要です。


*ウイルス分離:インフルエンザウイルスでは、ウイルスに感染しているかどうかを確かめる確実な方法と考えられている。

(ウイルス課 加瀬)


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