大阪府立公衆衛生研究所メールマガジン かわら版@iph

 −第29号− 2006年01月30日発行


今シーズンのインフルエンザについて(大阪府保健所管轄地域)!

 昨シーズン(2004年秋〜2005年春)はA香港型インフルエンザウイルスが2005年の年明けから7月初旬まで断続的に分離される、例年にない流行形態を示しました。

 今シーズンは、昨年11月下旬に富田林保健所管内の福祉施設で発生した集団発生の患者からA香港型インフルエンザウイルスが分離され、その後、府内の小学校でインフルエンザ様症状による学級閉鎖の発生が続きました。12月中旬に豊中保健所管内の小学校における学級閉鎖事例からも、同じくA香港型インフルエンザウイルスが分離されました。いずれのウイルスも今シーズンのインフルエンザワクチンに含まれるA/New York/55/2004(H3N2)と類似した抗原性を示しました。

 病原体検査定点からは、11月21日と12月16日に採取された結膜炎症状を呈する患者からA香港型インフルエンザウイルスが分離されました(この2例はアデノウイルスとの重複感染と考えられ、1例に関してはアデノウイルス3型が分離陽性、他の1例は検査継続中)。これらの2株はA/New York/55/2004(H3N2)に対して低い反応性を示しましたが、いずれも昨シーズンおよび昨々シーズンのワクチン株だったA/Wyoming/03/2003(H3N2), A/Panama/2007/99(H3N2)とは類似の抗原性を示しました。

 2006年になり、本格的なインフルエンザ流行シーズンに入り、同じく病原体検査定点から2株のA香港型インフルエンザウイルスが分離されました。どちらもA/New York/55/2004(H3N2)に類似した抗原性を示しており、現在のところ本シーズンの流行は、ワクチン株と類似した抗原性を示すインフルエンザウイルスによって起こっているものと推測されます。

(ウイルス課 森川、加瀬)


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