大阪府立公衆衛生研究所メールマガジン かわら版@iph

 −第3号− 2003年11月28日発行


プレス事業所での騒音調査(小規模事業所における作業環境管理の取り組み)

 大阪府内には約50万の小規模事業所(50人未満)があり、多数の府民が働いています。そこでは、鉛や有機溶剤などの有害物取扱作業、騒音や振動などの有害な物理因子に曝露される作業、あるいは腰痛などの原因となる筋骨格系への負担作業などがあり、勤労府民の健康障害の要因となっています。しかも、健康診断や作業環境測定の実施率が極めて低いのが現状です。このような事態に対応するため、公衛研・生活衛生課ではセーフティーネット事業として、いくつかの取り組みを行っています。

 有害な物理因子管理の取り組みとして、プレス事業所での騒音調査を紹介します。36事業所を調査し、作業場の騒音レベル、作業者の曝露騒音レベル、そして聴力の測定を行いました。作業場の騒音レベルは、第1管理区分(良好)が2事業所(5.9%)のみで、第2管理区分(改善努力が必要)が8事業所(23.5%)、第3管理区分(改善が必要)が24事業所(70.6%)でした。

 作業者の曝露騒音レベルは83.2から101.6dB(A)であり、23人中21人(91.3%)が8時間曝露の許容基準(85dB(A))を超えていました。聴力測定を行った97名の内、要観察者A(前駆期の症状が認められる者)が19.6%、要観察者B(軽度の聴力低下が認められる者)が33.0%、要管理者(中等度以上の聴力低下が認められる者)が11.3%で、64%に聴力低下が見られました。この調査では、同時に聴力保護具であるイヤマフと耳栓を支給しましたが、その後の追跡調査で、24事業所では使用するようになったことがわかりました。

(生活衛生課 田淵)


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