大阪府立公衆衛生研究所メールマガジン かわら版@iph

 −第9号− 2004年04月531日発行


HIV感染拡大中!

 去る5月11日、世界保健機関(WHO)は、2004年版の「世界保健報告」を発表しましたが、その中でHIV/エイズ対策は「世界で最も緊急な課題」として挙げられています。この報告で、現在のHIV感染者は全世界で3400万から4600万人と推計され、これまでに2000万人の人がHIVによって死亡したことが明らかにされました。

 日本においてもHIV感染者数は増加の一途をたどっていて、大阪府も例外ではありません。大阪府内における新規HIV感染者・エイズ患者数はそれぞれ、平成14年は72人・23人、平成15年は72人・19人で、最近の2年間で毎年100人近くの新規感染者・患者が見つかっており、累計HIV感染者・エイズ患者数も600人を突破しました。

 当研究所では1992年以来12年にわたって、大阪府内の性病科、婦人科などの医療機関と連携し、HIV感染に対して感染リスクの高い性行動を取っていると思われる人々に検査を勧めており、これまでに67人のHIV感染者を発見しました。その約半数近い28人の感染者がこの3年間で見つかり、感染者の急増が懸念されています。

 これまで当所で見つかったHIV感染者の多くは、外国人女性の性風俗産業従事者と、日本人の男性同性愛者でした。しかし一般の人々の間でも性病(性感染症)の感染率が上昇している現在、ごく普通の性生活を営む人々へHIV感染が広がる可能性が高くなってきていると思われます。今後は男性同性愛者など感染リスクが高い人々はもとより、若年期から男女への啓発・感染予防対策に今まで以上に力を注ぐ必要があると考えられます。 

(ウイルス課 川畑)


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