低濃度ガス長期暴露実験設備の紹介

害衛生室では大気汚染物質の生体影響を調べるため動物暴露実験を行っています。暴露実験室では実験動物にガス状大気汚染物質の二酸化窒素を数ヶ月単位で連続吸入させながら飼育しています。
 室内の温度は一年中24℃に保たれており、動物はアクリル製の暴露チェンバー内で飼育しています。暴露空気は、ブロアーにより室内空気をフィルターと粒状活性炭を通してチェンバー内に導入し、これに二酸化窒素を混合して調製しています。チェンバー内の気圧はやや陰圧にしてあり、暴露空気が外へ漏出する事はありません。チェンバーは4段になっており、段毎に異なった濃度の二酸化窒素の導入が可能で、二酸化窒素濃度は常時自動測定装置で監視しています。
 また、飲み水は自動給水により自由摂取させ、糞尿は一定時間ごとに自動水洗により掃除しています。アクリル製のチェンバーは、加工がしやすく、透明なので動物の観察がしやすいといった利点があり、耐久性についても10年以上使用可能です。この他、エアロゾルの吸入装置があり、この装置は一度に30匹のマウスにエアロゾルを吸入させることができます。
 これらの装置を用いて、二酸化窒素の吸入、エアロゾルの吸入、粒子状大気汚染物質の気管内注入等を組み合わせた動物実験を行っています。

公害衛生室 中島孝江