小規模事業所における総合的健康管理の
方策に関する調査研究


1996年度中間報告書

結 果 概 要


結 果

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1.調査対象の事業所の概要
 調査した常雇用者数50人未満の事業所総数は765事業所である。常雇用者数で事業所規模を分類した場合の「業種毎の規模別事業所数とその比率」を表1に示す。常雇用者数による規模別では,1〜4人の事業所が46.8%と半数近く、5〜9人の事業所が26.5%を占め,常雇用者10人以下の事業所が73.3%と3/4近くを占める。また,支社・支店など出先が全体の13.7%あった。
 業種別では,製造業が48.9%と半数近くを占め,以下,卸小売飲食業20.0%,サービス業17.3%,建設業9.4%が比較的多く,運輸通信業,不動産業,金融保険業はいずれも少ない。回収調査票には電気ガス熱供給業は含まれていなかった。

表1. 業種別にみた事業所規模(常雇用者数)の分布  数字は事業所数。 ( )内は%
規 模 製 造 業卸小売,飲食サービス業建設・工事 運輸・通信不動産業金融保険規模計(%)
1-4人(%)162 (43.3)72 (47.1)86 (64.4)27 (37.5)2 (10.5)8 (57.4)1(100.0)358 (46.8)
5-9人(%)103 (27.5)41 (26.8)27 (20.5)24 (33.3)5 (26.3)3 (21.4)- ( - )203 (26.5)
10-19人(%)66 (17.6)22 (14.4)11 ( 8.3)16 (22.0)7 (36.8)2 (14.3)- ( - )124 (16.2)
20-29人(%)24 ( 6.4)5 ( 3.3)4 ( 3.0)3 ( 4.2)2 (10.5)1 ( 7.1)- ( - )39 ( 5.1)
30-49人(%)19 ( 5.1)13 ( 8.5)4 ( 3.0)2 ( 2.8)3 (15.8)- ( - )- ( - )41 ( 5.4)
業種計(%)374 (48.9)153 (20.0)132 (17.3)72 ( 9.4)19 ( 2.5)14 ( 1.8)1 ( 0.1)765(100.0)

 調査対象事業所全体での雇用者総数(含むパートなど)は7873名で,1事業所あたり10.3名(男性6.4名,女性3.9名)の雇用であり,男女構成比は,男性62.2%,女性37.8%である。

表2 正社員,パート,派遣・構内下請け比率
正社員常勤的パートその他パート派遣・構内下請など
男 性
女 性
84.7%
49.1%
6.7%
33.7%
5.9%
16.1%
2.7%
1.2%
男女計71.2%16.9%9.8%2.1%

 従業員の構成を表2に示す。男性では,正社員84.7%,常勤的パート6.7%,その他パート5.9%となっている。一方、女性では,正社員が49.1%と半数以下であり,常勤的パートが33.7%もおり,その他パートも16.1%いる。60歳以上の高齢者が男女とも約10%を占め,また,事業主と家族従業員が男女とも10%弱を占める。

2.労働保険および健康保険
 労働(雇用・労災)保険加入事業所は70.4%で未加入が13.9%,無回答が15.6%あった。加入比率は10人未満の事業所で低く,特に1〜4人事業所では53.6%と半数近くでしかない。

表3.事業所規模別の健康保険加入事業所数とその比率
健 康 保 険 30-49人規模
41事業所
20-29人規模
39事業所
10-19人規模
124事業所
5-9人規模
203事業所
1-4人規模
358事業所
組合健康保険 13 (31.7)11 (28.2)19 (15.3)28 (13.8)26 ( 7.3)
政府管掌健康保険 22 (53.7)28 (71.8)79 (63.7)107 (52.7)104 (29.1)
国民健康保険 1 ( 2.4)1 ( 2.6)10 ( 8.1)41 (20.2)170 (47.5)
(注)各保険への回答は重複回答を含む。 数字は事業所数。( )内は比率(単位%)

 事業所規模別にみた各種健康保険への加入事業所比率を表3に示す。健康保険加入状況は,組合健康保険12.7%,政府管掌健康保険44.4%,国民健康保険29.2%であり,規模が小さい事業所ほど国民健康保険の比率が高い。

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3.勤務体制と労働時間
 週あたりの休日日数をみると,週休2日は21.6%とまだまだ少なく,週休1.5日が20.4%,週休1日が40.7%である。無回答が13.9%あった。規模が小さいほど週休1日が多い。
 夜12時頃までの夜勤がある事業所が1.2%,真夜中から明け方までの夜勤のある事業所が0.3%あった。また,交代勤務体制をとっている事業所が3.3%あった。
 勤務日の労働時間は7時間未満2.5%,7時間台7.2%,8時間台40.7%,9時間台25.5%,10時間台11.8%である。11時間以上も3.9%ある。無回答が8.5%あった。

4.労働衛生管理体制
 事業所規模別にみた産業医およびかかりつけ医のいる事業所比率を表4に示す。産業医のいる事業所はいずれの規模でも少なく,全体の3.1%にすぎず,また,かかりつけ医のいる事業所も全事業所の15.8%と少ない。

表4.事業所規模(常雇用者数)別にみた産業医/かかりつけ医のいる事業所数
規 模 1-4人
358事業所
5-9人
202事業所
10-19人
124事業所
20-29人
39事業所
30-49人
41事業所
小規模全
765事業所体
産 業 医 5 ( 1.4)8 ( 4.0)6 ( 4.8)2 ( 5.1)3 ( 7.3)24 ( 3.1)
かかりつけ医 40 (11.2)36 (17.8)23 (18.5)12 (30.8)10 (24.4)121 (15.8)
いずれかがいる 43 (12.0)41 (20.3)25 (20.2)12 (30.8)10 (24.4)131 (17.1)
( )内は比率%

 事業所規模別にみた安全衛生委員会の設置と開催状況を表5に示す。安全衛生委員会が設置されている事業所は3.1%と少なく,また実際に開催されているのはその2/3である。20人未満の事業所では設置事業所は数%以下とごく僅かである。業種別では,建設業(9.7%)と製造業(3.5%)が比較的多く,他の業種は少ない。

表5.事業所規模別にみた安全衛生委員会の設置と開催の状況
規 模 1-4人
358事業所
5-9人
203事業所
10-19人
124事業所
20-29人
39事業所
30-49人
41事業所
小規模全体
765事業所
安全衛生委員会
設置事業所数
2 ( 0.6%)7 ( 3.4%)3 ( 2.4%)4 ( 10.3%)8 (19.5%)24 ( 3.1%)
( 開 催 状 況 )
時々開催 1/2 (50%)0/7 ( 0%)2/3 ( 66%)3/4 (75%)3/8 (38%)9/24 (38%)
定期的に開催 0/2 ( 0%)5/7 (71%)1/3 ( 33%)0/4 ( 0%)1/8 (13%)7/24 (29%)
時々+定期的 1/2 (50%)5/7 (71%)3/3 (100%)3/4 (75%)4/8 (50%)16/24 (67%)

 衛生管理者がいる事業所は4.7%と少ない。安全衛生推進者または衛生推進者については6.0%の事業所が選任している。安全衛生推進者または衛生推進者が法的に義務づけられている10人以上の事業所での選任比率は14.2%である。

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5.健康管理
 何らかの健康診断を実施している事業所は47.7%であり、半数以上が全く実施していなかった。労働安全衛生規則に基づく定期健康診断(35歳、40歳以上の者に行う検査項目)の実施率は24.6%で、省略型(34歳以下、36〜39歳の者に行う検査項目)を加えても34.5%であった。安衛則に基づく定期健康診断以外には、「省略型」、「胸部レントゲンのみ」、「胸部レントゲン・血圧・検尿」が実施されていた。規則に基づく定期健康診断は事業所規模が小さいほど実施率が低くなっていた(図1)。

図1

 健康診断の受け方では「事業所内で集団で受ける」、「事業所外で個人別に受ける」、「事業所外で集団で受ける」がそれぞれ約3割づつみられた。「事業所内で集団で受ける」は9人以下の事業所では少なく(約21%)、10人以上の事業所では比較的多かった(約44%)。9人以下の事業所では「事業所外で個人別に受ける」が比較的多かった(約36%)
 健康診断を企画する機関は、30人以上の事業所では事業所自身が約60%であったが、29人以下の事業所では約36%と比較的少なく、健康保険組合・政府管掌保健が多くなっていた。商工会・商工会議所なども全体で約16%みられた(図2)。

図2

 健康診断を実施する機関は全体では病院・診療所が最も多く約40%であったが、保健所と八尾市の集団検診を合わせた公共機関での実施は事業所規模が小さいほど多くなっていた(図3)。

図3

 健康診断に要する費用では 受診者一人当たり 2,500円〜5,000円が20%、5,000円〜10,000が21%であった。また、「わからない」と答えた事業所が36%にみられた。
 健康診断の事後措置では、「異常の有無にかかわらず本人に知らせる」は76.4%であり、「異常がある場合のみ本人に知らせる」も10.4%にみられた。
 健康診断を実施しない理由では、「時間がない」が最も多く(33.3%)、次に「従業員が受けたがらない」(28.1%)であった。
 健康診断に今後必要と思われる条件としては、「安い費用」(47.2%)、「事業所内または事業所の近くで」(41.8%)、「検査が正確」(36.6%)、「時間が短い」(27.1%)、「個人で受ける」(25.5%)などが多かった。
 心の健康で、相談したい事例があった事業所は全体で8.5%であり、相談できるところがある事業所は10.5%であった。業種別にはサービス業が他の業種に比べて相談したい事例がやや多く(15.9%)、相談できるところがある事業所も多い(19.7%)傾向がみられた。
 健康づくりでは、何らかの取り組みを行っている事業所は21.0%あり、最も多かったのは「運動・スポーツ」で(8.2%)、次に「職場体操」(5.1%)であった。「職場体操」は建設業で多かった(12.5%)。

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6.腰や肩・首・腕への負担作業
「立ちっぱなし作業」「コンピューター・ワープロ作業」「重量物取扱作業」「不良姿勢作業」および「手腕への過重な負担作業」のある事業所の割合はそれぞれ42.0%、35.8%、33.6%、31.8%および26.3%であった。また、いずれかの負担作業がある事業所の割合は66.4%であり、規模が大きくなるほどその割合が増加した。負担業務のある事業所における特殊健康診断の実施率は、「腰痛健診(重量物取扱)」が5.1%ともっとも高く、次いで「腰痛健診(不良姿勢)」「VDT健診(パソコン・ワープロ)」「腰痛健診(立ち作業)」「頚肩腕障害(手腕負担)」の順であるがいずれも3〜4%とほぼ同程度であった。事業所規模別に見ても大きな差はなく、これら特殊健康診断の実施率は非常に低かった。

表6.腰や肩・首・腕への負担作業の有無と特殊健康診断の実施状況
該当作業 作業あり
事業所数 %
特殊健康診断 実施
事業所数 %
1. コンピューター・ワープロ作業274 (35.8) 1. VDT健診10 (3.6)
2. 立ちっぱなし作業321 (42.0) 2. 腰痛健診10 (3.1)
3. 不良姿勢作業243 (31.8) 3. 腰痛健診10 (4.1)
4. 重量物取扱作業257 (33.6) 4. 腰痛健診13 (5.1)
5. 手腕への過度の負担作業201 (26.3) 5. 頸肩腕健診6 (3.0)
1-5のいずれかの負担作業508 (66.4)

7.有害・危険作業
 「空気汚染因子」として、「粉塵作業」、「有機溶剤作業」、「鉛作業」、「特定化学物質作業」および「酸素欠乏作業」、また「物理因子」として「騒音作業」、「振動工具作業」、「電離放射線作業」、「高温・低温作業」および「高圧室内作業」について、その有無を聞いたが、表7に示すように「騒音作業」が14.0%ともっとも多く、次いで「粉塵作業」が10.7%、さらに「振動工具作業(6.9%)」「有機溶剤作業(6.4%)」の順であり、他の作業はいずれも3%以下であった。いずれかの「空気汚染因子」のある割合は14.2%、いずれかの「物理因子」のある割合は17.6%であった。
 これらの業務のある事業所における特殊健康診断の実施率は、「有機溶剤中毒健診」「鉛中毒健診」および「特定化学物質健診」がいずれも26%前後であり、次いで「難聴健診(18.7%)」「じん肺健診(13.4%)」「電離放射線健診(11.1%)」であった。
これらの業務のある事業所における作業環境測定の実施率は、「特定化学物質濃度測定」が13.3%ともっとも高く、「酸素濃度測定」「電離放射線測定」「有機溶剤濃度測定」および「温熱環境測定」はいずれも10〜11%、その他は10%未満であり、いずれも低い。

表7.有害・危険作業の有無と特殊健康診断および作業環境測定の実施状況
該当作業作業あり
事業所数 %
特殊健康診断実施
事業所数 %
作業環境測定実施
事業所数 %
1. 粉塵作業 82 (10.7)11 (13.4) 2 ( 2.4)
2. 有機溶剤作業 49 ( 6.4)13 (26.5) 5 (10.2)
3. 鉛作業 8 ( 1.0) 2 (25.0) 0 ( 0.0)
4. 特定化学物質 15 ( 2.0) 4 (26.7) 2 (13.3)
5. 酸素欠乏作業 9 ( 1.2)  1 (11.1)
6. 騒音作業 107 (14.0)20 (18.7) 9 ( 8.4)
7. 振動工具作業 53 ( 6.9) 0 ( 0.0) 
8. 電離放射線作業 9 ( 1.2) 1 (11.1) 1 (11.1)
9. 高温・低温作業 20 ( 2.6)  2 (10.0)
10. 高圧室内作業 3 ( 0.4)  
 
1- 5の空気汚染因子 109 (14.2)
6-10の物理因子 135 (17.6)

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8.快適職場関連施設および喫煙対策
 「専用の休憩室」がある事業所は12.9%と少なく、「食堂兼用休憩室」のある事業所を合わせても半分以下であった。「専用の休憩室」と「食堂兼用休憩室」を合わせた設置率は事業所の規模が小さいほど低かった。「専用の食堂」がある事業所は8.4%と少なく、「食堂兼用休憩室」のある事業所を合わせても半分以下であった。「専用の食堂」と「食堂兼用休憩室」を合わせた設置率は事業所の規模が小さいほど低かった。また「入浴設備」の設置率は8.5%と少なく、規模が小さいほど低かった。
喫煙対策については、「対策をしていない」事業所が59.5%と最も多く、次いで「喫煙場所の設置」が20.5%で、「喫煙時間の設定」は2.6%と少なかった。また、「禁煙教育」は6.0%であった。

表8.快適職場関連施設の有無
施 設 事業所規模 全体

事業所数 %
1-4人
事業所数 %
5-9人
事業所数 %
10-29人
事業所数 %
30-49人
事業所数 %
1. 専用の休憩室 36 (10.1) 30 (14.8) 24 (14.7) 9 (22.0) 99 (12.9)
2. 専用の食堂 16 ( 4.5) 15 ( 7.4) 24 (14.7) 9 (22.0) 64 ( 8.4)
3. 食堂兼用休憩所 84 (23.5) 78 (38.4) 82 (50.3) 20 (48.8) 264 (34.5)
4. 入浴設備 18 ( 5.0) 16 ( 7.9) 23 (14.1) 8 (19.5) 65 ( 8.5)


表9.実施している喫煙対策
喫煙対策 事業所規模 全体

事業所数 %
1-4人
事業所数 %
5-9人
事業所数 %
10-29人
事業所数 %
30-49人
事業所数 %
1. 喫煙時間の設定 6 ( 1.7) 9 ( 4.4) 2 ( 1.2) 3 ( 7.3) 20 ( 2.6)
2. 喫煙場所の設定 47 (13.1) 40 (19.7) 50 (30.7) 20 (48.8) 157 (20.5)
3. 禁煙教育 25 ( 7.0) 10 ( 4.9) 8 ( 4.9) 3 ( 7.3) 46 ( 6.0)
4. 対策をしていない 214 (59.8) 127 (62.6) 96 (58.9) 18 (43.9) 455 (59.5)

9.労働衛生教育・健康教育
 労働衛生あるいは健康教育のテーマは、「職場の安全」に関するものが29.9%ともっとも多く、次いで「職場の衛生」が13.1%であった。また「成人病予防など」は6.4%、「心の健康」は2.5%であった。いずれのテーマでも30-49人事業所での実施率が高かった。業種別に見ると、「職場の安全」に関するものは、建設業(45.8%)および製造業(32.1%)で多く、「職場の衛生」に関するものは、サービス業(22.7%)で多かった。

表10.労働衛生・健康教育の実施状況(この1年間のテーマ)
労働衛生・健康教育 事業所規模 全体

事業所数 %
1-4人
事業所数 %
5-9人
事業所数 %
10-29人
事業所数 %
30-49人
事業所数 %
1. 職場の安全 75 (20.9) 66 (32.5) 68 (41.7) 20 (48.8) 229 (29.9)
2. 職場の衛生 40 (11.2) 31 (15.3) 17 (10.4) 12 (29.3) 100 (13.1)
3. 成人病予防など 18 ( 5.0) 13 ( 6.4) 12 ( 7.4) 6 (14.6) 49 ( 6.4)
4. 心の健康 9 ( 2.5) 4 ( 2.0) 4 ( 2.5) 2 ( 4.9) 19 ( 2.5)
5. その他 13 ( 3.6) 9 ( 4.4) 4 ( 2.5) 1 ( 2.4) 27 ( 3.5)

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10.職場における健康確保
 事業主自身の健康についての関心は、「ある」が65.6%で最多であり、「強い」18.0%、「少ない」9.2%、「殆どない」2.5%であった。従業員の健康についての事業主の関心は、「ある」が72.3%で最多であり、「強い」13.9%、「少ない」6.9%、「殆どない」2.0%と続く。従業員自身の健康への関心は、「ある」69.4%、「少ない」16.6%、「強い」7.3%、「殆どない」2.0%となっていた。
健康確保のために今後必要と思われることとして、「健康診断」(59.0%)が最多で、ついで「健康づくり」(36.5%)、「心の健康対策」(25.9%)、「健康情報の労使への提供」(25.5%)、「会社のかかりつけ医」(25.0%)などであった(図4)。「安全衛生推進者の選任」は、選任義務がある10〜49人事業所を含めて、いずれの事業所規模でも割合が低くかった。業種を問わず「健康診断」が高いが、サービス業では「心の健康対策」が(40.2%)高かった。
図4

 健康に関する情報で必要と感じている情報については、「ストレス対策」(39.5%)が最多で、次いで「成人病対策」(37.4%)、「健康づくり」(36.5%)、「肩こり腰痛対策」(32.7%)の順であった(図5)。サービス業では「ストレス対策」が半数近く(49.2%)を占め、建設業・製造業では「肩こり腰痛対策」(38.9%、37.1%)の割合が他の2業種に比べ高かった。
図5

 職場における健康に関する情報の入手経路は、「マスコミ」(48.6%)が最多で、次いで「社会保険事務所」(31.1%)、「商工会議所」(27.8%)などである(次ページ図6)。一方、専門団体・機関である医師会、労働基準協会あるいは地域産業保健センター、中災防大阪センターの割合が小さい。
 健康確保のための活動の裏付けの質問の七項目の中で、「必要」が最多であったのは「各種の労働衛生管理活動を軽費で実施する機関」であった。次いで「経営者と労働者双方への啓発」、「地域・複数事業所で産業医を確保すること」、「同業組合・商工会議所の助言指導」、「労働基準監督署による助言・指導」、「経験交流や情報交換」、「50人未満事業所における労働安全衛生法に基づく衛生委員会の設置」と続いた。
 健康確保のための活動の経済的裏付けについては、「助成が必要」(46.4%)が最多で、次いで「経済的誘導策が必要」(28.9%)、「助成・誘導策は必要ない」(7.5%)であった。
 地域産業保健センターについてについては、「知っている」は63事業所8.2%にすぎなかった。30〜49人事業所では17.1%と30人未満事業所に比べ高く、サービス業で「知っている」が22.0%と高かった。 地域産業保健センターに実施してほしいこととして、「健康診断の実施」(48.4%)が最多で、次いで「情報提供」(37.5%)、「作業の仕方のチェックと改善への助言」(19.8%)などであった。「特になし」も1/3を超えた。
 健康確保のための活動についての今後の考えについては、「特に考えていない」が1〜9人事業所では最多(48%)で、10〜49人事業所では「現状維持」が最多であった。「充実させる計画がある」は事業所規模に伴い増加したが、「充実させる計画を実行中」はいずれの事業所規模においてもごく少数であった。
図6

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