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平成18年度 調査研究概要 食品医薬品部 食品化学課

食品化学課の「平成18年度に実施する調査研究」を簡潔・平易にまとめてあります。

食品添加物に関する衛生学的研究

(食品化学課 尾花裕孝 他5名)

食品添加物などの分析精度を高めるために、物質の化学構造情報により判定する質量分析計 の検査業務への導入を試みる。既存検査項目へのGC/MSやLC/MSの適用可能性について検討し、 検査標準作業書の改訂に結びつけたい。
食品の鮮度保持研究については、マグロなどの鮮度を良く見せるために使用されたことのあ る一酸化炭素分析法の簡便化を試みる。現在の手法はGC/メタナイザー法であるが、より簡便な スクリーニング法を検討する。

食品中の残留農薬に関する研究

(食品化学課 住本建夫 他5名)

平成18年5月からのポジティブリスト制の施行により、食品中の残留農薬の分析は重要な課題
となっている。現在、質量分析計や炎光光度計付きのガスクロマトグラフでモニタリング検査しているが、本年度さらに質量分析計付き液体クロマトグラフ(LC/MS/MS)を導入した。そこで、農薬測定法を検討し、迅速で正確な検査システムを確立する。

食品に残留する微量有害物質に関する研究

(食食品化学課 田口修三 他2名)

食品中に残留する微量有害汚染物質(PCB、農薬、動物用医薬品、難燃剤等)について、分析方法を開発、改良し、府民の摂取する食品におけるそれらの汚染状況を解析する。これにより、食品を介した微量有害物質の影響の大きさを把握し、府民の食生活における食品摂取方法(例えば、偏食しない、同じ魚ばかり食べない、家屋内での汚染に注意する、多種類の食品を摂取する等)を提言する。汚染物からのリスクを低下させ、府民の健康増進に寄与することを目的とする。

母乳中の残留性有機汚染物質(POPs)に関する研究

(食品化学課 小西良昌 他2名)

環境汚染物質による内分泌攪乱作用が問題となっているが、ポリ塩化ビフェニール(PCB)は生体への高い蓄積性を持つ環境汚染物質である。また、ポリ臭素化ジフェニルエーテル (PBDE)はPCBやダイオキシン類と類似した構造を持つ化合物(難燃剤)であり、近年、その残留性が懸念されている。本研究では母乳中のPCBおよびPBDE個々の同族体・異性体、および代謝物(水酸化体)の濃度を測定し、汚染状況の推移を明らかにする。

遺伝子組換え食品に関する研究

(食品化学課 吉光真人 他3名)

食品には多くの種類があり、現状では検査困難な食品も存在する。そこで、より多くの食品から遺伝子組換え食品を検出することができる検査法を確立する必要がある。本研究では、検査困難な食品に対する既存DNA抽出法の最適化、また新規DNA抽出法および酵素処理等の検討をおこない、結果を定量PCR法、あるいは通常のPCR法を用いて評価する。

内分泌かく乱化学物質に関する研究

(食食品化学課 高取 聡 他1名)

ヒトが食品等を介して日常的に摂取している化学物質について、その内分泌かく乱作用を評価すると共に当該化学物質の高精度分析法を開発し、食品および生体試料中の濃度を測定し、その曝露量を明らかにする。現在、以下の2項目について研究している。
1:周産期におけるフタル酸エステル類の曝露評価
2:人工乳投与時の乳幼児のイソフラボン類の曝露評価

食品の放射線照射に関する研究

(食食品化学課 尾花裕孝 他1大学)

食品に照射された放射線を化学分析により検知することを目的に、新規照射指標として5、6
-ジヒドロチミジンを取り上げ、照射食品中の5、6-ジヒドロチミジン分析法開発、照射指標としての適性を検討する。5、6-ジヒドロチミジンはDNA構成成分であるチミジンの分解物であるので、この検知法は理論的には多くの食品の照射検知に有効であると考えられる。

加工食品中の特定原材料に関する研究

(食品化学課 北川幹也 他3名)

食品アレルギーの原因である特定原材料5品目(乳、卵、小麦、そば、落花生)について平成14年より表示が義務づけられた。また、5品目以外に大豆や甲殻類、果実類などもアレルギーをひきおこすことが認められている。これら食品アレルゲンについて、分析法を開発、改良を行うことにより、大阪府内に流通する加工食品などへの混入実態を明らかにする。

編集:企画総務部 企画調整課