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「大阪府全域におけるノロウイルス流行調査」研究

旧「ノロウイルスをモデルとした大阪府全域での健康危機管理のための情報システムの構築」

はじめに

 ノロウイルス感染症は毎年流行し、全年齢層が感染の対象となります。小児の胃腸炎や集団施設での発生に加え、食中毒の原因ともなり社会的・経済的損失の大きな疾患です。ノロウイルスの被害を防ぐには正しい対処法を知ること、流行状況を把握することが大事です。そこで、大阪府立公衆衛生研究所では大阪府全域における感染症情報を提供する取組みを研究開発事業の一環として始めました。この事業は大阪市立環境科学研究所と堺市衛生研究所との共同で実施しています。

<目次〜ノロウイルスについての情報と流行状況について〜>

  1. 今月のトピックス
  2. 気になるニュース
  3. 大阪府における感染性胃腸炎の届出状況と過去の推移
  4. 感染性胃腸炎集団発生の発生状況
  5. 食中毒の発生状況
  6. 感染性胃腸炎の原因ウイルスに関連する情報のリンク集

※以下に表示する図や数値は、今後の調査結果に応じて、数値に若干の変更が生じることがあります。

1.今月のトピックス (11、12月トピックス(1月更新))

 大阪府における平成28年11月(10月31日〜11月27日)の感染性胃腸炎患者報告数は先月比158.8%増の8,495人でした。続く12月(11月28日〜1月1日)の報告数は先月比94.6%増の16,533人でした。大阪府における定点あたりの感染性胃腸炎患者数は過去10年間で最も高い数字となり、小児を中心とした大規模な流行となりました。集団胃腸炎の発生は11月に96事例(2,860人)、12月に196事例(4,971人)が報告されました。両月の集団胃腸炎の発生合計数は過去5年のうち最も多くなっています。
 両月に検出されたノロウイルスのうち型別が終了した食中毒事例からはGII.2, GII.17ついでGII.6が検出されています。その他GI.6も検出されました。小児の散発性胃腸炎および集団発生においてもGII.2が主要な遺伝子型となっています。


2.気になるニュース

 2016/17シーズン、全国的にノロウイルスによる集団胃腸炎の報告が増加していますが、大阪においても府内全域で保育所、幼稚園、小、中学校といった小児を中心に集団発生が報告されています。特に保育所・幼稚園における平成28年の年間患者報告数は8,000人を超えており、平成20年以降で最も多い数字となっています。大阪府管内における集団胃腸炎事例からはノロウイルスGII. P16_GII.2が主に検出され、その他GII.P2_GII.2、GII.P7_GII.6も検出されています。全国の報告からもGII.2が今シーズンの主要な遺伝子型となることが推定されます1,2)

 例年、小児集団のあとに食中毒や高齢者施設での集団胃腸炎がピークを迎えますので、引き続き警戒が必要です。

 1)http://www.nih.go.jp/niid/ja/id/778-disease-based/na/norovirus/idsc/iasr-news/6921-443p03.html
 2)http://www.nih.go.jp/niid/ja/norovirus-m/norovirus-iasrs/6988-443p07.html



3.大阪府における感染性胃腸炎の届出状況と過去の推移

 ◆大阪府における今年の感染性胃腸炎の届出状況〜感染症発生動向調査より〜
 感染症発生動向調査に基づき報告される5類感染症の中に感染性胃腸炎があります。小児科を中心に府内約200の病院(定点医療機関)の病院に受診した患者のうち、感染性胃腸炎と診断された患者の数が週単位で報告されています。



グラフ


◆大阪府における定点あたりの感染性胃腸炎患者数の過去10年間の比較(大阪府内計)〜感染症発生動向調査より〜

グラフ

 <関連リンク>
 「感染症発生動向調査 報告週対応表」(国立感染症研究所 感染症情報センター)



◆大阪府における感染性胃腸炎の病原体検出状況

 感染性胃腸炎を引き起こす病原体は細菌やウイルスなど多様です。我々は感染症発生動向調査に基づき、その原因を明らかにしています。ここでは感染性胃腸炎患者から検出されたウイルスの検出情報を掲載しています。
 感染性胃腸炎を引き起こすウイルスには、ノロウイルス、A群ロタウイルス、C群ロタウイルス、サポウイルス、アストロウイルス、アデノウイルスなどがあります。

<平成29年> 1月10日現在
平成28年グラフ
※グラフをクリックすると、病原体の詳細情報が表示されます。

 <平成27年の検出状況>
 <平成26年の検出状況>



4.感染性胃腸炎集団発生の発生状況

 保育所などの施設において食事を介さないヒト-ヒト感染によって10人以上の胃腸炎患者が発生し、その原因が特定された事例を集計しています(中核市含む)。原因の9割以上がノロウイルスで、その他にA群ロタウイルス、C群ロタウイルス、サポウイルスなどがあります。 (1月16日現在)

<集団発生事案数の過去5年間の比較> グラフ3

 <平成28年月別の集団発生事案数の推移>
 <平成27年月別の集団発生事案数の推移>
 <平成26年月別の集団発生事案数の推移>


<集団発生患者数の過去5年間の比較> グラフ5

 <平成28年月別の集団発生患者数の推移>
 <平成27年月別の集団発生患者数の推移>
 <平成26年月別の集団発生患者数の推移>




 <感染性胃腸炎集団発生の施設別発生状況>


<過去の施設別発生状況>
 <平成26年の施設別発生状況>
 <平成25年の施設別発生状況>
 <平成24年の施設別発生状況>
 <平成23年の施設別発生状況>




<関連リンク>
感染性胃腸炎の集団発生状況(大阪府)


5.食中毒の発生状況

大阪府食中毒発生状況速報(大阪府)


6.感染性胃腸炎の原因ウイルスに関連する情報のリンク集

「ノロウイルスについての最近の報道を検索」

「大阪府報道発表資料」(大阪府)

<感染性胃腸炎の原因ウイルスについて>
「ノロウイルス感染症について」(国立感染症研究所 感染症情報センター)
「ノロウイルスに関するQ&A」(厚生労働省)
「ノロウイルス関連情報」(国立医薬品食品衛生研究所)
「病原微生物電子顕微鏡写真集 (ウイルス)」(広島県立総合技術研究所 保健環境センター)

<消毒法、手洗いについて>
「ノロウイルスによる感染性胃腸炎にご注意!」(大阪府)
「高齢者介護施設における感染対策マニュアル」(厚生労働省)

<大阪府における感染性胃腸炎発生状況に関する情報>
「過去のトピックス」(大阪府立公衆衛生研究所)
「大阪府感染症情報センター ものしり講座(32)」(大阪府)
「大阪府感染症情報センター ものしり講座(18)」(大阪府)
「大阪府感染症情報センター ものしり講座(3)」(大阪府)