劇症型溶血性レンサ球菌感染症
(グラフは速報値を基に作成していますので、今後の調査などの結果に応じて、若干異なることがあります。)
劇症型溶血性レンサ球菌感染症は、主にA群溶血性レンサ球菌(Streptococcus pyogenes)による感染症である。国内では、毎年400-500例報告されており、約30%が死亡している。極めて致死率の高い感染症である。病状の進行が非常に急激かつ劇的で、発病後数十時間以内には軟部組織壊死、急性腎不全、成人型呼吸窮迫症候群、播種性血管内凝固症候群、多臓器不全を引き起こし、ショック状態から死に至ることがある。治療は、ペニシリン等の抗菌薬の投与と壊死に陥った軟部組織の切除が必要である。