麻しん
麻しん(はしか)は麻しんウイルスによって引き起こされる発熱を伴う発しん性疾患で、感染すると高熱と結膜炎などの症状と、全身性の発しんが出現する。潜伏期間は1-2週間である。強い感染力(1人の患者が12~18人に感染伝播)のため、麻しん発生時には早期の診断と感染拡大に対する措置が重要となる。2015年3月、日本は麻しん排除国に認定されている。しかし、現在でもアフリカやヨーロッパ、日本との行き来が多い東南アジアで麻しんが流行している。症状(発熱、せき、鼻水、眼球結膜の充血、発しん等)があり、1)1か月以内に麻しん患者と接触していた場合、2)麻しん流行国に最近の旅行歴がある場合、麻しんを疑い、感染拡大を防止するため、医療機関を早期に受診する。受診に際し、医療機関に事前連絡し、麻しん疑いを伝え、指示に従うことが重要である。麻しんはワクチン(1歳以上で2回)で予防可能な感染症であり、接種の徹底が予防や感染拡大の防止に重要である。
2024年大阪府内で発生した診断週別麻しん報告数

2025年大阪府内で発生した診断週別麻しん報告数

2024年に大阪府内で検出された麻しんウイルスの遺伝子型
診断週 | 報告No. | 遺伝子型 |
9 | 1 | D8 |
10 | 2 | D8 |
11 | 3 | D8 |
4 | D8 | |
5 | D8 | |
6 | D8 | |
7 | D8 | |
21 | 8 | D8 |
46 | 9 | B3 |
48 | 10 | B3 |
49 | 11 | B3 |
2025年に大阪府内で検出された麻しんウイルスの遺伝子型
診断週 | 報告No. | 遺伝子型 |
8 | 1 | B3 |
2 | B3 | |
3 | B3 |
大阪健康安全基盤研究所、堺市衛生研究所で実施された検査結果に基づく
注)型別PCRが陰性となった検体については遺伝子型は記載していない