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大阪府感染症情報センター

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梅毒

2022年における全国の梅毒患者報告数は第40週時点で9,562人と、感染症発生動向調査の全数把握感染症に定められた1999年以降、年間報告数として最多であった2021年を上回り、2017年以降6年連続して5,000人を超えている(2021年は7,978人、2020年は5,871人)。大阪府では2022年の梅毒累計報告数は、年間報告数として最多であった2018年の1,188 例を第37週時点で超えた。
梅毒は、性行為・オーラルセックスにより、生殖器、口、肛門の皮膚や粘膜の微細な傷口から菌が体内に侵入し感染する。また、妊娠時に胎児が胎盤を介して感染し、「先天梅毒」になることがある。梅毒は、適切な抗菌薬の投与で治癒が期待できる。

 


大阪府内で感染症発生動向調査によって届出られた梅毒の概要    

大阪府感染症情報センターでは国立感染症研究所が配信している梅毒の国内発生状況分析情報
https://www.niid.go.jp/niid/ja/syphilis-m-3/syphilis-idwrs/7816-syphilis-data.html)を参考に、
大阪府内における梅毒症例の動向について四半期毎の推移をまとめたものを2022年第1四半期より四半期毎に配信させていただきます

<2022年10月17日時点のデータに基づく>
2021年第3四半期から2022年第3四半期は、以下の週に該当

  • 2021年第3四半期:第27週~39週(2021年7月5日~10月3日)
  • 2021年第4四半期:第40週~52週(2021年10月4日~2022年1月2日)
  • 2022年第1四半期:第1週~13週(2022年1月3日~2022年4月3日)
  • 2022年第2四半期:第14週~26週(2022年4月4日~2022年7月3日)
  • 2022年第3四半期:第27週~39週(2022年7月4日~2022年10月2日)

  注)2022年第39週(2022年10月2日)までに診断されていても2022年10月17日以降に届け出のあった報告は含まない。


図1  大阪府内における梅毒報告数
大阪府内梅毒報告数

  • 2022年第3四半期の報告数は2022年第2四半期と比較し22%増加している。大阪府内では、2021年第3四半期に報告数が大きく増加(2021年第2四半期と比較し42%増)して以降、増加傾向が持続している。


図2  ブロック別報告数
ブロック別報告数

  • 四半期毎の報告数は全ての期間において大阪市医療圏で最も多い。また、2022年第3四半期は豊能、泉州ブロックの2つを除く6ブロックで、2022年第2四半期と比較し報告数が増加している。
【参考】感染症発生動向調査ブロック分け(http://www.iph.pref.osaka.jp/infection/block1.html
ブロック地図

図3  性別年齢分布
性別年齢分布.png

  • 2022年第3四半期は、男性では最も報告数が多い年齢区分は25~29歳および40~44歳であった。40歳代が第2四半期と比較し大きく増加した(78%増)。20歳代~40歳代で、男性全体の73%を占めた。女性では引き続き20~24歳で最も多く、続いて25~29歳で多く、それぞれ第2四半期と比較し42%、39%増加した。20歳代が女性全体の69%を占めた。
  • 20~40歳代の男性および20歳代の女性で特に報告数が多いことから、妊娠の可能性のある者のうち感染リスクがある者や、妊娠中、または、妊娠の可能性のある者のパートナーに対する、必要に応じた積極的な検査実施と啓発が重要であると考えられた。


図4  性的接触歴別、病型の分布
性的接触歴別病型分布

  • 女性異性間は無症候の割合が高く、一方で男性異性間は無症候の割合が低い。前者は自発的検査あるいは医師の検査勧奨や妊婦健診など、検診目的の検査で感染が判明している可能性が考えられ、後者は、梅毒の症状を自認した患者の受診によっての診断が大部分を占め、自発的な検診による無症候性梅毒の検出・診断が少なくなっているものと考えられた。
  • 男性同性間は男性異性間に比較し無症状の割合が高いことから、受検行動の高さや検診目的の検査による判明が多い可能性がある。
  • 無症候の占める割合が女性異性間で38%、男性異性間で11%、男性同性間で23%と、第2四半期と比較しそれぞれ9%、1%、10%減少した。
  • 梅毒の流行を抑えるには、自発的な梅毒検査受検率のさらなる向上、特に感染の可能性のある異性間性的接触を行う男性への積極的な検査が重要であると考えられた。

    注)男性同性間・異性間両方に記載のある症例は重複して含めている



図5  性的接触歴別報告数推移
SyphilisFig5.png

  • 2022年第3四半期は女性、男性の異性間性的接触歴のある報告例、および男性の同性間性的接触歴のある報告例いずれも増加し、それぞれ第2四半期と比較し報告数が26%6%54%増加した。
  • 2021年第3四半期以降、女性、男性の異性間性的接触歴のある報告例が持続的に増加、2022年第1四半期以降は男性同性間性的接触歴のある報告例も増加傾向で推移している

    注)男性同性間・異性間両方に記載のある症例は重複して含めている


表1  直近6か月以内の性別性風俗産業の従事歴および利用歴
SyphilisTable.jpg

  • 男性のうち性風俗産業利用歴のある報告例は30%前後(28~36%)で推移している。
  • 女性のうち性風俗産業従事歴のある報告例が50%前後(48~54%)で推移している。
  • 男性のうち性風俗産業利用歴不明の報告例が第3四半期は30%で、2021年第4四半期以降、増加傾向で推移している。梅毒に対し有効な対策を講ずるうえで、精度の高い疫学情報が不可欠であり、届出時の不明記載の割合を少しでも下げていくことが重要であると考える。


図6 
男性における性的接触歴別、性風俗産業の利用歴別の報告数推移
SyphilisFig6.png

  • 性で異性間性的接触歴のある報告例のうち、性風俗産業利用歴のあるものが、2021年第2四半期から増加傾向であったが、第3四半期では減少に転じた。ただ、利用歴不明例も増加傾向となっていることから、解釈には注意を要する。利用歴なしは2022年第1四半期から増加傾向で推移している
  • 男性で同性間性的接触歴のある報告例のうち、性風俗産業利用歴のないものは、2022年第1四半期から増加傾向で推移している。また、利用歴不明例も増加傾向となっている。
  • 男性で同性間性的接触歴のある報告例のうち、性風俗産業利用歴のある報告数は、2021年第2四半期以降、一定の傾向は認められていない。

「梅毒は感染症法の5類全数把握疾患に指定されています。届出対象となる梅毒症例を診断した医師は「梅毒発生届」を保健所に提出をお願いします。」届出様式はこちら


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