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風しん情報


 はじめに
 風しん(風疹、3日はしか)とは、風しんウイルスによって引き起こされる発疹性疾患です。典型的な症状として、発熱、発疹、リンパ節の腫脹があります。不顕性感染が多く、症状も比較的軽いことから見過ごされがちな疾患ですが、妊娠初期の女性に感染すると、胎児に高い確率で先天性風疹症候群(Congenital Rubella Syndrome: CRS)を引き起こす事が知られており、注意が必要です。風しんの発症を防止するには、ワクチン接種が非常に大切です。

 <目次〜麻しんウイルスについての情報と流行状況について〜>

  1. 今月のトピックス
  2. 気になるニュース
  3. 大阪府における風しん流行状況について
  4. 風しんウイルスに関する情報に関連するリンク集

 ※以下に表示する図や数値は、今後の調査結果に応じて、数値に若干の変更が生じることがあります。

1.今月のトピックス

 2015年第14週までに全国で49例の風疹患者が報告されています。性別にみると男性が39例(79%)、女性が10例(21%)と男性が多くを占めています。また、男性患者の年齢は、30歳以上が77%を占めていました(2015年14週現在)。患者報告は、静岡県、東京都、愛知県で多くみられています。
 大阪府内では2015年に入って2例の風疹患者が報告されていますが、これまでのところ患者数の増加はみられていません。




<府民の皆様へ>
 風疹や風疹の予防などに関するご相談は最寄りの保健所までお寄せください。

<医療関係者の皆様へ>
 CRSの早期発見は、患児の耳・眼・心臓等における合併症の治療や療育支援の促進に繋がります。乳児期には患児から風疹ウイルスが継続的に排出されることがあり、さらなる感染伝播を防ぐ為にウイルス学的検査の実施が不可欠です。また、妊娠中に風疹に罹患したまたは感染が推測され、CRSの典型的な臨床症状は認められないが、出生児の抗風疹IgM抗体が陽性であるケースを先天性風疹感染(CRI)と分類します。CRIも、継続的にウイルス排泄が認められる可能性があり、CRS同様継続的なウイルス学的検査の実施が必要とされています。
 また、風疹は不顕性感染が15〜30%を占める疾患であることから妊婦が罹患に気づかず経過しCRS/CRIが見逃されている可能性も考えられます。特に、難聴などの症状は出生直後の検査で発見されにくく、出生後の母子検診などで注意深く検査する必要があります。

 大阪府内の病院で新生児治療に当たられている先生方におかれまして、CRSやCRIを疑われた場合は下記までご連絡頂けますと幸いです。

 【先天性風疹症候群・先天性風疹感染に関する検査の相談窓口】
 医療関係者の皆様へ 
 検査のご相談は下記の医療機関所在地の衛生研究所または保健所にお問い合わせください。
大阪市保健所 感染症対策課 TEL06-6647-0656(大阪市内)
堺市衛生研究所 TEL072-238-1848(堺市内)
東大阪市保健所 TEL072-960-3802(東大阪市内)
高槻市保健所 TEL072-661-9332(高槻市内)
豊中市保健所 TEL 06-6152-7316(豊中市内)
大阪府立公衆衛生研究所 TEL06‐6972‐1321(上記以外)


2.気になるニュース

 風疹やCRSの有効な予防策は予防接種です。今後のCRSの発生を抑止するため、大阪府においては風疹抗体検査及び市町村補助事業を行っています。抗体価の検査は無料です。検査の結果、抗体価の低いと判明した方が予防接種を受ける際は、市町村から予防接種費用の助成を受けることが出来ますので積極的にご活用下さい。詳しくは、大阪府ホームページの「【大人の風しん対策】おなかの赤ちゃんを風しんから守る!先天性風しん症候群対策事業について」をご覧ください。また、厚生労働省は、国が指定する子どもの難病「小児慢性特定疾患」にCRSを加え、2015年1月から助成を開始しました(小児慢性特定疾病情報センター)。

2015年4月14日現在



3.大阪府における風疹流行状況について

 ●大阪府内の風疹の発生動向について
 大阪府内の風疹患者報告数は、全数把握が始まった2008年から2010年までは年間10〜20例程度で推移していました。その後、2011年は54例、2012年は410例(全国2番目)と報告数は次第に増加し、2013年の大阪府内累積報告患者数は3,196例と東京に次いで全国2位で、人口比にすると人口100万人あたり361例と全国1位の患者報告数を記録しました。しかし、2014年は31週までの間に14例、2015年は14週までの間に2例報告されているのみで患者の発生は終息しています。





 ●大阪府内で報告された風疹患者の年齢分布とワクチン接種歴について
 2013年に報告された全患者3,198例のうち男性が2,354例(73.6%)、女性が844例(26.4%)を占めました。男性は20〜40歳代が、女性は20歳前半を中心に10歳代後半から20歳代後半が多数を占めました。患者のワクチン接種歴は2回が30例(0.9%)、1回が159例(5.0%)、接種歴なしが913例(28.6%)、不明が2,096例(65.5%)でした。





●大阪府内で検出された風疹ウイルスの遺伝子型の推移
 風疹ウイルスはE1の遺伝子配列に基づき13の遺伝子型に分類されます。2013年に大阪府内で検出された風疹ウイルスの遺伝子型別を行った結果、解析を行った53例のなかで、2B株37例(69.8%)、1E株8例(15.1%)であることが明らかになりました。
 これらの遺伝子型は世界各地で流行していることが知られていましたが、従来日本で1Eと2Bが検出される事は非常に稀でした。特に、2011年以降になり、南・東・東南アジアで流行している2Bと1Eが国内に侵入し流行が拡大したと考えられます。






4.関連リンク集


<風疹に関する最新の情報>
  「風疹についての最近の報道を検索
  「風しん報告数2015年」(国立感染症研究所)
  「先天性風しん症候群(CRS)の報告(2014年10月8日現在)」(国立感染症研究所)

<国立感染症研究所からの情報>
  「風疹とは」(国立感染症研究所)
  「風疹Q&A(2012年改訂)」(国立感染症研究所)
  「風しん及び先天性風疹症候群」(国立感染症研究所)
  「風しんの予防接種について」(国立感染症研究所)
  「先天性風疹症候群に関するQ&A (2013年9月)」(国立感染症研究所)
  医師による風しん・先天性風しん症候群届け出ガイドライン(第1版)
  「風疹流行および先天性風疹症候群の発生に関するリスクアセスメント第二版(2013年9月30日)」(国立感染症研究所)
  「風疹流行および先天性風疹症候群の発生に関するリスクアセスメント」(国立感染症研究所)
  「平成21年〜24年にかけての麻しん風しん定期予防接種の実施状況の調査結果について」(国立感染症研究所)

<厚生労働省からの情報>
  「風しんについて」(厚生労働省)
  「先天性風しん症候群の発生予防等を含む風しん対策の一層の徹底について(情報提供及び依頼)」の一部改正について(厚生労働省結核感染症課通知)
  「風しんワクチン接種率」(厚生労働省)
  「第16回小児慢性特定疾患児への支援の在り方に関する専門委員会」(厚生労働省)
  「第16回小児慢性特定疾患児への支援の在り方に関する専門委員会 新規対象疾病 候補一覧」(厚生労働省)

<大阪府からの情報>
  【大人の風しん対策】おなかの赤ちゃんを風しんから守る!先天性風しん症候群対策事業について
  「先天性風しん感染に関するQ&A」(2014年1月)(大阪府立公衆衛生研究所)

<学会などからの情報>
  「風疹に関して、心配しておられる女性のためのQ&A」(日本産科婦人科学会)
  「先天性風疹症候群(CRS)診療マニュアル」(日本周産期・新生児医学会)
  「成人における風疹の臨床像についての検討」(日本感染症学会)
  「まんがで読む風しん(石川雅之作、許可を得て転載)」


 【last update:2015.4.14】